音楽制作における創作概論
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「作曲」と「音楽制作」の定義
まず断っておくが,筆者は音楽制作を現在本格的には行っていない.但し再開したいという気持ちが強まっている.その葛藤を後述するかもしれないが,ここで論ずることによって自分の考えが整理されることを期待する.
作曲とは,曲の設計図を作る作業のことである.リズムと音高を,演奏によって再現可能なシーケンスとして記すことにより作曲が実現する.
音楽制作とは,作曲を含めその下流工程である「音自体の作り込み」までを行い,音を発する機器を通してその曲が再生出来るような状態にし,複製・頒布可能な状態にすることを指していう.
「作曲」というと,ピアノを弾きながら五線譜に鉛筆で音符を記していくものというイメージを持たれるかもしれない.確かに,200年ほど前ならそうであっただろう.もちろん,現代においてもそのような方法で作曲される方もおられるのであろう.しかし,同人で音楽制作をする場合においてもそれは主流ではない.
現代における「音楽制作」は,作曲と音作りに要素的には分解できるものの,それらが同時に進行することも多々ある.それを可能ならしめているのがコンピュータによるディジタル信号処理であり,音楽制作ソフト(DAW)である.
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