第4話
さて、前頁ではそのモチーフの類似と発表時期の近さを指摘しました。そのモチーフとは「人間の脳をいじって超人をうみだす」です。
なぜか集団で人間の限界を越えてしまうと、それがカタストロフを生み出してしまう。いま思えばどうでしょうか。私ははっきりと、くだらないなぁと言ってしまいそうです。
どこか、脳を過信しているとしか思えないですが茂木健一郎氏あたりのアハ体験やらクオリアやらゲームでの脳トレブームやら、脳を妙に珍重していた下地があったことは確かです。
私はここで、何が言いたいかというと、とりあえずフィクションを読むと頭でどんなことを考え出すかの実演です。あのときこうだったという記憶とフィクションのモチーフを少し強引とはいえ結びつけてしまう。
こうして私はなにか賢しい気分になる、ことができれば幸運なのでしょうが、残念ながら憂鬱質の気がある(土星人とかいってた気がします)ため、そこまで誇らしくないんですよ。
ただただ悦に入る。ふと寝入り際に、ピリピリと考えてしまう。それが、自分のなかで勝手に組合わさり意図せずパズルのピースを埋めてしまったとき、フィクションに触れていてよかったと思うんです。
よもやまばなし 古新野 ま~ち @obakabanashi
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