オシマイ

私の頭部からは赤い液体が流れ出していた。



その匂いに誘われて、


数え切れないほどの興味本位の人間たちが集まってきた。




ゴソゴソゴソゴソゴソゴソ

ザワザワザワザワザワザワ

ヒソヒソヒソヒソヒソヒソヒソヒソヒソヒソ.............




その姿は、2週間という短い生涯を終え、

灼熱の中、息絶えたセミにたかる、













蟻のようだった。














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あなたがいたから僕はいるけど私がいても彼はいない 加藤陽 @kty79

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