劉裕60 長安失陥    

長安ちょうあん平定の後、建康けんこうでは劉穆之りゅうぼくしが急死。

それを聞き、劉裕りゅうゆう、慌てて建康に戻る。


長安については、

次男の劉義真りゅうぎしんを総督に据え、

事務方に地元民の王修おうしゅうを、

軍部の取締役に王鎮悪おうちんあく沈田子しんでんしを配した。


ら、見事裏目に出る。


沈田子は「狂って」王鎮悪を殺害。

「狂った」沈田子は王修に処刑された。


配下兵たちは大混乱である。


「は!? 何やってんだ!」


劉裕、慌てて朱齢石しゅれいせきを長安に派遣。

劉義真の代わりに長安を守らせようとする。

そして劉義真には、帰ってくるように、と。


一方、長安の混乱に乗じる者も出てきた。

匈奴きょうど赫連勃勃かくれんぼつぼつ

獰猛な騎兵隊を率い、長安を襲撃。


これにより、王修、朱齢石を始めとした

多くの将兵が戦死。


劉義真は身一つで帰還する有様だった。




安西中兵參軍沈田子殺安西司馬王鎮惡,諸將軍復殺安西長史王脩。關中亂。公遣右將軍朱齡石代安西將軍桂陽公義真為雍州刺史。義真既還,為佛佛虜所追,大敗,僅以身免。諸將帥及齡石並沒。


安西中兵參軍の沈田子は安西司馬の王鎮惡を殺し、諸將軍は復た安西長史の王脩に殺さる。關中は亂るる。公は右將軍の朱齡石を遣わせ安西將軍桂陽公の義真の代りに雍州刺史と為さしむ。義真は既にして還りたれど、佛佛虜に追わるる所となり大いに敗れ、僅かに身を以て免るる。諸將帥、及び齡石は並べて沒す。

(宋書2-15_衰亡)

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