劉裕25 クーデターの全容

クーデター、歴陽れきよう方面隊。

隊長は諸葛長民しょかつちょうみん


だが諸葛長民、コケた。

なので歴陽の長官、刁逵ちょうきに捕まった。


刁逵は諸葛長民を謀反人として

建康けんこうに連行しようと思ったのだが、

その頃にもなると、既に建康は

劉裕らの手に落ちていた。


そのため諸葛長民は、

九死に一生を得るのだった。




諸葛長民失期不得發,刁逵執送之,未至而玄敗。


諸葛長民は期を失いて發せるを得ず。刁逵は執えて之を送りたれど、未だ至らずして玄は敗るる。


(宋書1-25_紕漏)




刁逵

ドギツい金貸し業に邁進していたという。劉裕に金を貸して、それでひと悶着起こしたこともあった。宋書と魏書とで描き方が全く違っていて面白い。後日どっちも紹介します。



クーデターについて整理しときましょう。

        ☆広陵◆

    ◆◆◆◆◆◆◆◆

    ◆☆  ☆京口◆ 

    ◆建康   

   ☆◆      

  歴陽◆長

←荊州 ◆江

◆◆◆◆◆   

上記がこのクーデターの

大雑把な位置関係。


京口けいこう広陵こうりょう北府ほくふ軍の重要拠点。

ここにいた桓弘かんこう桓脩かんしゅう

押さえる事で、

桓玄の軍事力の半分を無力化。


建康けんこうで起こした反乱は、

首都の防衛機能を攪乱。


更に、逃げ出そうとする桓玄を、

歴陽の水軍力でもって抑える。

また、万が一長期化した時、

荊州けいしゅう方面からやってくる西府せいふ軍を

食い止める役割も果たすことになる。


つまり歴陽、このクーデターにおける

バックアップみたいな役回り。


このクーデターがどれだけ綿密で、

周到だったかがよくわかります。


まぁバックアップはコケたけどな!

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