第4話

 翌朝、宿を出ると採取にも身の危険があると思い装備を整えに聖夜は武器防具屋に向かった。


「昨日もあのくぼみに落ちなければ危なかったしなぁ。」




 武器防具屋に着くと


「すいませんおっちゃん、冒険者になったばかりなんだがこの金で装備を見繕ってくれないか?」


 聖夜は110ドリュをおいた。




 店主は代金を受け取ると


「坊主どんな戦い方をするんだ?」


聖夜のことを値踏みするような目で見つめいていた。




「戦闘の経験は浅いんですがオーソドックスに片手剣と小盾で行こうかと思っています。」聖夜がそう言うと、店主はおもむろに店内から商品を集め聖夜の前に出した。




「こんなところでどうだ?」


 店主の持ってきた防具は サークレット、鎧、グリーブの魔法装備セット一式だった。次に持ってきたのは武器はショートソードと ダガーだった。


「坊主にはこんなもんでどうだ?戦いの形が決まってないみたいだから武器はとりあえずで防具をいいものにした。後で中衛になっても使えるようなものだぞ。」




 聖夜はお礼を言って、店を出た。




 次に向かったのは、職業安定所だった。職業安定所はジョブについていない聖夜は戦いに不安なので天職を選んでくれる場所だ。聖夜は扉を開けると受付に向かいジョブにつきたいことを受付嬢に話した。




 受付嬢の説明によると、水晶のような魔道具の上に手をかざすとその人の天職を示してくれるそうだ。聖夜はおもむろに手をかざした 。






「あっ、これは遊び人? いや旅芸人みたいですね。」


受付嬢は失笑を隠せないような表情で呟いた。




ーーー旅芸人・・・・・・まともなジョブなのか?




「旅芸人の人にはこちらをお渡ししています。あまりがなりたがる人はいないのですけどね。」


 不遇職確定かぁ。聖夜は受付嬢からカードデッキのようなものと、大道芸人が使うような基本セットをもらった。カードデッキを改めると白紙のカードばっか入っていた。






「旅芸人用の装備はあまり一般に出回ってないので、この国はないかもしれませんね。永世中立国で4ヶ国の交通の要所にあたり、いずれも国交が開かれているため著しい経済発展を遂げた商業国家であるアドマイア公国首都アレンならあるかもしれませんね。外国に行かれるんであればローランド共和国首都 ハーヴェスタリアに許可証を取りに行った方がいいですね。」




ーーー聞き出した情報によると


・この国はローランド共和国というみたいだ。


・ この国を入れて5つの国がある。


・ハーベスタリアまで馬車で2日、ハーベスタリアからアレンまで1週間かかるそうだ。




 とりあえずパーティーを組んで首都ハーベスタリアに向かおうと決める聖夜であった。




誠也はパーティーを組むため冒険者ギルドに向かった。 男であるから女性とパーティーを組みたいと思う聖夜であった。




冒険者ギルドにと誠也は




 「ねぇ、彼女俺と冒険行かないか?」


っとキザに決める聖夜。


 「・・・・・・・」


 無視して行ってしまった。




 「そこのお嬢さん、モンスターを狩りに行こうよ。君のことを狩っちゃうかもしれないけどね。」


   聖夜うまいことを言ったと思っていた。


 「冗談は顔だけにしてほしいわ。」


誠也の頬には赤いもみじができていた。




 気を取り直してギルドのクエストボードを見つめた。 ハーヴェスタリアに向かうのに都合のいいクエストがないを見ていたのだ。冒険者になりたての聖夜にとって適当なクエストを見繕うのは至難の業だった。




 路銀のほとんどを装備に使ってしまった聖也にとって馬車で移動するのは困難であった。 前回親切にしてくれた受付嬢エリーゼさんに相談することにした。




「ハーベスタリアに向かうのに効率のいいクエストを組んでほしいですか・・・・・・ここイリスから ハーヴェスタリアまで結ぶオーリブ平原にはうさぎ系や蛇やカエルなどの両生類のモンスターが多く生息しています。それらの討伐と皮や肉などの納品などを組み合わせるといいですね。 あと期日はありますが、手紙の配達とかもやってみたらいかがでしょうか?」


 聖夜は任せると言っておすすめなものを全部受けてきた。


後は同行してくれる仲間を探すだけだ。酒場で必死に声をかけるも成果は上がらない。




諦めかけたその時


「おう相棒」


金の短髪に全身鎧をまとったその男は周囲に女冒険者を引き連れて聖夜に話しかけてきた。


「俺の名前はカイトよろしくな。」


 カイトにとっても 、女に玉砕連敗を繰り返すその男は、昔の自分を見ているようでいたたまれなかったのだ。


「ど・・どうも 聖夜です。よろしくおねがいします。」


 誠也はカミカミで緊張しながらそう答えた。


「ハーヴェスタリアへ行くんだってな。奇遇だが俺たちも帰るとこなんだ。一緒に行かないか?」


 カイトは爽やかな満面の笑みを浮かべ、右手を差し出した。 誠也は 差し出された右手を両手で掴み九死に一生を得たような気持ちで。


「ありがとうございますぅう!!」




カイトのPTは戦士のカイトを中心に守護魔道士、精霊魔道士、黒印魔道士、格闘士っとバランスがいいPTだ。




 カイトも女遊びのしすぎみたいで路銀が心持たないみたいだ。彼らは徒歩でハーヴェスタリアに向かうことにした。


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eスポーツ/VRMMO大会だと思ったら死のゲームだった~スタートアップ特典はエッチすれば強くなれるっていうけど非モテニート童貞のおっさんにどうしろと!!~ たいしょう @taisyou_2525

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