人間にしか読めない作品

人間の形をした”もどき”には「読みたくない」作品。(19話まで読んでこれを書いている)

僕が、あなたが、今迄見てみないふりをしていたことを直視したもの。
日本人という物体のコアを直視し、その幾つか有る症状の最も表に出やすいものを作品化している。


日本以外では日本の「いじめ」(外国では虐待や暴行として凶悪犯罪扱い)は殆ど無い。
なぜか?復讐されるから。子供が自殺した場合、親が復讐する。勿論相手を生かして置かない。放置した教師なども復讐対象だ。だから教師も見てみないふりなどしない。
そして、
復讐を成功させた者は犯罪者として逮捕されるが、世間では悪人扱いにしない者が多い。勿論裁判でも酌量の余地はかなり大きい。
それは人間の常識が
「復讐するのは当たり前だろ?」
だからだ。


私は海外在住だが、日本の「万引き」は日本以外では「窃盗」で、即逮捕。当然だが、食うに困って、とかいう者に対しいては情けをかけ、幾ばくかの食い物を与えて許してやるのが一般的。
許された者は、その店では二度と行わない。甘えないから。

また、「いじめ」について何カ国の者たちに聞いたことが有る。全員その事実を信じられなかった。
「ありえない」と皆口を揃えた。
そのありえないことが、日常である我が日本人社会。素晴らしいとしかいいようがない。

日本のほとんど者が「自分は加害者ではない」という。が、聞いた外人達は「見ないふりしている者たちも加害者擁護という共犯者だ」と断罪。それが日本以外での「常識」。



この作品に出会えたことに感謝する。

そして、このような作品が増え、読むものが増え、少しずつでも、この狂気に満ちた日本人社会がまともな人間に向かって進めるようになってくれることを祈る。