第16話 お金の話 手っ取り早くお金を稼ぐ方法 小説家はエンジョイ勢
みなさんの中には「お金を儲けるために小説家になろう」と考えている方はほとんどいないと思います。昨今の出版不況や兼業作家の増加から考えて、もはや小説家が職業というよりも趣味の領域に入ってきているの現実です。この連載で何回か書きましたので、すでにご存じの方も多いでしょう。
最近、「3億円ほしい」と言われたので、短期間で3億円を入手する方法を考えました。
大きなお金が動くところにいるとお金は儲けやすいです。今だと金融に関わることだと儲けやすいはずです。
誰でもすぐにできて、比較的リスクの少ない方法は投資でしょうね。たとえばFXの場合、国内なら25倍、海外だと最大1,000倍のレバレッジをかけられます。最短元手100万円で9回くらいで5億円になります。
レバレッジというのは有り金よりも多く投資できるということです。たとえば1,000倍のレバレッジということは1万円で1,000万円投資できるということです。投資で失敗しても投資金の1万円がなくなるのが基本で、運が悪いとさらに支払うはめになることになります。このリスクはレバレッジが低くなるほど低くなります。
FXというのは外貨の売買で利益を出すものです。話を簡単にするために1ドル=100円としましょう。元手100万円だと1億円=100万ドル買えます。これが1ドル=101円になれば、100万ドルが101万ドル、つまり101万円プラスになります。1回の売買で101万円プラス≒倍増です。これを5回くらいかえすとおよそ3,200万円、9回で5億円を突破します。もちろん、9回連続で儲けられる確率はそんなに高くないので絵に描いた餅ですが、最短で9回運がよければ1カ月以内に達成できます。
しかしレバレッジ1,000倍というのは1回の失敗が致命傷になります。レバレッジを100倍に抑えるとリスクは大幅に減ります。この場合は13回です。国内上限の25倍だと15回になります。いずれにしても時間的にはふつうに働くよりもずっと早いでしょう。確率は宝くじよりも高く、25倍ならリスクは投資元本でおさまることが多い(絶対ではありません)。
↑ ちゃちゃっと計算したので間違っていたらごめんなさい。でもそんな大きくは違わないと思います。
ねんのために申し上げますが、決してお勧めしません。私自身もやっていません。
このほかにもM&Aの仲介業をしている知り合いを作って、そのお手伝いをすると儲けやすいと思います。仲介手数料はおよそ1%から5%(実費など別)です。少ないように聞こえるかもしれませんが、M&A案件の場合、数十億円の案件も珍しくありませんし、大きな案件は100億円を超えます。10億円だと手数料は4%くらい=4,000万円で、これを関係者で山分けします。100億円なら4億円になります。
私が会社をやっていた頃はこういうエージェントの方々ともお目にかかる機会がよくありました。関係者といっても、金融のプロもいれば、売り手や買い手の情報を持っている人もいれば、いろんな人がいるようですので、なにか特技か人脈があればM&A仲介業のSiriを数人作っておくとお金になるチャンスがあるかもしれません。
お金を儲けるというと「働く」ことを想像しがちですが、金融資本主義まっただ中の今日にあっては「働く」ことはお金を儲ける方法としてはあまり効率がよくありません。
課金をすれば強くなれるゲームで、ガチで勝ちにこだわって課金しまくって勝ちまくる人もいれば、楽しめればいいやというエンジョイ勢もいれば、非課金でガチに勝とうする人もいます。金融で金儲けに走るのはガチで勝ちにこだわる人、趣味と仕事を一致あるいは兼業の人はエンジョイ勢、ふつうに働く人は非課金でガチという位置づけになるでしょう。
小説家は決してエンジョイ勢が基本なんですよね。私はいちおう専業作家ですが、お金を儲けるなら小説では無理と思っています。
ベストセラー作家になれば別ですが、なれる確率を考えると金融系の方がはるかに高いと思います。
やはり問題は、「なぜ、小説を書くのか?」ということなんだろうと思います。その答えに「お金を儲けたいから」というのは多くの場合、当てはまらないというお話です。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます