第83話 君たちの未来の話をしよう2 ガチで小説家を目指す君は現状認識をあらためよう
前回からの続きです。
先に、「そう言うあんたはどうなんだ?」と言われるかもしれないので、申し上げておきます。私は常に未来の可能性とリスクなどについて話をし、共有しようと努めてきました。そういうポジションにもいました。その結果、わかったのは……
1.人は新しい可能性については理解できないことが多い
2.人は現状の延長がもたらすリスクは理解できるが無視する、あるいは対応しない
2.については前回ご説明した通りです。1.は、新しい可能性を評価できないということです。
結果として、ひどく疲れるし、人から喜ばれることも少ないということでした。自分が会社を経営していた時は、ビジネスがうまくいっていればそこで自分の正しさも証明でき、社員もわかるという状況でした。その後、会社を辞めたので残る選択肢は日本脱出しかなかったんですね。カナダに引っ越したのはそういう事情もあります。私の範囲でやれることはやり、受け入れられなかったのでこういう結果になったわけです。今でも世界や日本の抱えるリスクについて記事や本を書いているのは、自分なりにやっておくべきと考えているからです。微力なりともなにかできればって感じです。
いまどき小説家を目指すみなさんにこれからのことをアドバイスするのは難しいです。出版業界が破綻している時代に10代、20で小説家を目指す時点で、なにかを正しく認識できていない可能性が高いからです。あるいは価値感や人生観が逸脱している。もしくは最強のチャレンジャー(これもまたアドバイス不要っぽい)。
どちらの場合も、ほとんどのアドバイスは理解してもらえなさそうです。なので、可能かつ有効なアドバイスは、「自分の現状を正しく認識するようにしましょう」、です。
もちろん趣味で書いてらっしゃる方は別です。この連載はガチで専業を目指している人を想定しています。
そんなことは小説家デビューと関係ないと思うかもしれません。
・自分のことを正しく認識していないと、他の人とのコミュニケーションがうまくいかない
・自分のことを正しく認識していないと、応募する賞の優先度を決められない
・自分のことを正しく認識していないと、自分に合ったジャンルがわからない
といったことがあります。他の人とコミュニケーションできないというのが問題なのは、編集者や投稿仲間とのトラブルなどのことです。投稿サイトで知り合った人とトラブルになると面倒だし、ランキングや評価に影響しそうですよね。
現状認識の方法は簡単です。できる人はすぐにできるはずです。できない人は……
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