第77話 デビュー前の出版社のパーティ、謝恩会 三浦しをん先生や浅井ラボさん、カミツキレイニーさんとの出会い

デビューすると出版社のパーティや謝恩会に招かれるようになります。なぜか私は一度も招かれたことがありません。おそらくカナダに住んでいるせいだと思うんですが、ちょっと寂しいですね。

1度だけ集英社のコバルトとスーパーダッシュ(当時)合同の謝恩会に招待されて参加したことがあります。コバルト短編小説新人賞の受賞者は受賞した年の謝恩会に招待されるのです。


出版社のパーティや謝恩会について説明しておきます。謝恩会はパーティとほぼ同じなのでパーティーで統一しますね。ほとんどのパーティは比較的簡単に参加できます。たとえば他社の編集者や作家なら招待されていなくても名刺があれば、当日会場にふらっと現れても追い返されることはないそうです(少なくとも当時は)。特に文芸関係はそうらしいです。

 マンガとラノベは厳しくて招待されていないと会場に入れないそうです。これはある程度レーベルで作家を抱え込んでいるからのようです。その中でもコバルトは警戒が厳重なことで有名で、めったに入れないそうです。しかも当時は北海道に住んでいたのに飛行機代とホテル代まで出してくれたんです。


三浦しをん先生やカミツキレイニーさんとも会えると思ってうきうきでした。カミツキレイニーさんは私のひとつ前のコバルト短編小説新人賞を受賞した男性です。おそらくコバルトの歴史の中でも若くもない男性が2回続けて受賞したのはあの時以外ないと思います。三浦しをん先生はどちらも時も審査委員長でした。


ホテルの大きな会場を使ったパーティーで予想より料理も豪華でした。それ以上に驚いたのは……


受付で私の前にいたのが瀬名秀明先生だったのです。え? なぜ? ここに? 思わず話しかけてしましました。とてもきさくで親切な方で、「初めてだと知らない人ばかりでしょう。おもしろい人を紹介しますよ」と会場にいた諸先輩を紹介してくださったのです。浅井ラボさん、長谷敏司さんなど錚々たるみなさんで驚きました。というか当時全日本暗黒ライトノベル連合総長の浅井さんがなぜここに??? それなりに売れている方は、いろんなつきあいでいろんなところにお呼びがかかるようです。浅井さんの特攻服はおもしろいので、興味ある方は検索して刺繍の文字を見てみましょう。


三浦しをん先生とカミツキレイニーさんにも無事にご挨拶できました。


瀬名秀明先生、浅井ラボさん、長谷敏司さん、カミツキレイニーさんとのおつきあいは、いまでも続いています。ほんとに瀬名秀明先生はいい人でした。


私はパーティはあまり好きではないのですが、あのパーティはほんとうに行ってよかったと思います。ちょっとまた機会を見つけて出版関係のパーティに顔を出したいと思います。


パーティ以外で三浦しをん先生、瀬名秀明先生、浅井ラボさん、長谷敏司さん、カミツキレイニーさんに会うチャンスなんてないですからね。

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