第44話 投稿時代の投稿仲間、読者、協力者 2 心が折れないための支え

私は投稿時代にツイッター小説を書いたり、ショートショートコンテストで掲載されたりしていたので、ネット上に投稿仲間っぽい人や読者がいました。


その中で特に親しくなった人に投稿前の自分の小説を読んで感想を教えてもらったことも何度かあります。ネット上で読んでくれる人を募集して感想をお願いしたこともあります。オフ会もやったことがあります。


投稿仲間や読者がいることはとても励みになります。ただ、小説の内容を決め、完成度を上げるのはあくまで自分でしかないという思いが強くなったのも確かです。思った以上に人によって意見が異なります。これが編集者であれば、複数の編集者(よくある例では編集長と担当者)で意見が食い違ってもひとつの基準のもとに統一されます。そしてそれは商品として本を完成させるために必要なものになります。

しかし、特に基準がなく、商品化を目指していない感想で異なる複数の意見をいただいて反映させるのは至難の技です。下手をすると統一感のないものになってしまいます。


読みやすさやわかりやすさについての指摘は比較的共通しますし、言われて読み直すとわかりにくい、伝わりにくいことがわかることはありました。こういう指摘は反映しました。


それ以外だと、私は第三者が自分の小説を読んで感想を書いてくれた、ということで満足していました。前にも書きましたが、私の方式(質より量、ひたすら書く)では最大の危険は心が折れることでしたから。


投稿仲間、読者、協力者とは主として心の支えになってもらっていたのだと思います。人間は弱い生き物で、創作は孤独な作業です。無理に孤高を保ち続けるよりも、適宜孤独を癒やすようにした方がよいのは明らかです。


どちらかというとデビューしてからの方がより近い関係になったような気がします。これについては次回お話します。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る