第2話

「エレベーターで異世界に行く方法」ってのがあると聞き思いついた





「エレベーターを降りるとそこは魔王でした」



エレベーターで異世界に行く方法がある、らしい。エレベーターに乗って3階に行って9階に行って次は2階に……などという方法である。ネットには色々な階の組み合わせがあるが、全てにおいて「最後には女が乗ってきて、その女は既にこっちの世界の者ではないのだ。」と締めくくられる。

そんな方法があると知ったら試してみちまうのが男子高校生。神崎羽奏はエレベーターに乗ってさっそくやってみる。上に行って、下に行って……最後には女が乗ってくる。そしてエレベーターが開くとそこは、人々がダンジョンと呼ぶ、魔王の管理する建物の最上階。

「そこに入ることが許されたのは魔王のみ。今日からあなたが魔王です。」

一緒に乗っていた女が言う。そして羽奏は…

「なぜ幼女?」

「幼女じゃないもん‼︎」

こうして謎の幼女シルフィと羽奏の超高層アパート「ダンジョン」の管理人“魔王”としての異世界-現代を行き来するドタバタ生活が始まる。



「ここは、俺のだぞ?」

「幼女じゃないもん、もう13歳だもん」

「まおーさまー、今日のオヤツはなんですか?」

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