第1028話柳こそ 伐れば生えすれ 世の人の
柳こそ 伐れば生えすれ 世の人の 恋に死なむを いかにせよとぞ
(巻14-3491)
柳であれば、伐っても、また生えて来るでしょう。
しかし、この世の人が、恋の苦しさで死んでしまうというのに、どうしなさいと言うのですか。
片思いの苦しさだろうか。
とにかく思い焦がれて、死にそうなくらいに辛い。
「諦めなさい」とでも言われたのだろうか。
「伐られて死んでしまっても、また生えて来る柳とは違う」。
「恋死するくらい辛いのに」
諭してきた人に反発をしたのかもしれない。
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