争えば　神も憎ます　よしゑやし　寄そふる君が　憎くあらなくに

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（巻11-2659）

※争う：逆らう、抵抗するの意味。

無理やり逆らってみたり、抵抗したりすると、神様にも嫌われてしまいます。

もう、かまいません。

世間の噂となっている貴方が憎いわけではありませんので。

世間の噂と、言い寄って来る男の熱意もある。

何より、自分自身が、その男を憎からず思っている。

それでもなお、神様まで引っ張り出して、男の求愛を受け入れる。

これでは、神様も「世話が焼ける」と、感じられておられるに違いない。

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