第856話剣太刀 身に佩き添ふる ますらをや

剣太刀 身に佩き添ふる ますらをや 恋といふものを 忍びかねてむ

                          (巻11-2635)


立派な剣太刀を見に帯びる、ますらおたる私が、恋の苦しさなどというものには耐えきれないのだろうか。


闘いで相手を斃すことができる、立派な男(武人)であるけれど、恋する女性への想いの苦しさに耐える自信がない、そんな自嘲の歌。

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