第824話ひとり寝と 薦朽ちめやも 綾むしろ

ひとり寝と 薦朽ちめやも 綾むしろ 緒になるまでに 君をし待たむ

                       (巻11-2538)

※綾むしろ:藺草(いぐさ)を染色して織ったむしろ。薦の上敷きとして使用した。

※緒になるまでは:むしろが擦り切れて、編んだだけの緒になるまでの意味。


どれほど一人寝をしたとしても、下敷きの薦筵が腐ることなどあるでしょうか。

上敷きの綾むしろが、擦り切れて緒になるまでは、貴方をお待ちしましょう。


「あなたのことを簡単には諦めません」、そんな女の強い気持ちが感じられる。

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