第800話我がゆゑに 言はれし妹は 高山の
我がゆゑに 言はれし妹は 高山の 峰の朝霧 過ぎにけむかも
(巻11-2455)
※過ぎる:気持ちがなくなる、想いが消える。
私のために、世間の噂となってしまったあの娘は、その噂に苦しみ、高い山の峰にかかる朝霧があっさりと消え去ってしまうように、私への想いも消え去ってしまったかもしれない。
二人の逢瀬が他人に見つかり、噂が立ってしまった。
その後は男が手紙を出しても、何の返信もない。
世間の噂を嫌がり、そのまま自分への想いも消えてしまったのでは、と不安になる。
「高山の 峰の朝霧 過ぎにけむかも」の、「あっさり感」が、男の不安と無念を上手く表現している。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます