第486話うち霧らし 雪は降りつつ しかすがに
大伴宿祢家持の鶯の歌一首
うち霧らし 雪は降りつつ しかすがに 我家の園に うぐひす鳴くも
(巻8-1441)
空一面を曇らせて雪は降り続いているけれど、それでも我が家の園には鶯が鳴いています。
まだまだ雪が降る冬の寒い日は続いているけれど、実は春を告げる鶯も、すぐそこの私の家の園で鳴いていると、春到来の喜びを詠う。
研究者の中には、大伴家持が15歳の時の作歌とする人もいる。
また、家持の後年の作に、
春の野に 霞たなびき うら悲し この夕影に うぐひす鳴くも
(巻19-4290)
という歌があり、この歌も「うぐひす鳴くも」で結ばれている。
彼にとって、鶯の鳴き声は、春を表現するうえで、使いやすかったのだと、想定できる。
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