第487話難波辺に 人の行ければ 後れ居て

大蔵少輔 丹比屋主真人の歌一首


難波辺に 人の行ければ 後れ居て 春菜摘む子を 見るが悲しさ

                         (巻8-1442)

※大蔵少輔:大輔とともに、大蔵省の次官。従五位下相当。大蔵省は調庸、銭、度量衡、物価等を管轄する役所。

※丹比屋主真人:神亀元年(724)従五位下。備前守を経て天平感宝(749)左大舎人頭。


難波のあたりに、彼が出かけてしまい、ひとり残されて春菜を摘んでいるあの子を見ると、可哀想でなりません。


春の野遊びに参加した女性の中に、そのような人がいて、実際に寂しそうだったことから、生まれた歌と言われている。


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