第393話時に臨みき(2)
春霞 井の上ゆ直に 道はあれど 君に逢はむと たもとほり来も
(巻7-1256)
※春霞:「井」の枕詞。
※たもと:原文は他廻。遠回りの意味。
水汲み場から、私の家までは道は真っ直ぐなのですけれど、愛しい貴方にお逢いしたいと思って、遠回りをして来たのです。
古代、水汲みは、若い娘の役目。
余計な監視をされずに、外出ができる貴重な時間。
この時間を彼氏とのデートの時間にする若い娘も、数多かったと思われる。
それにしても、もしかして逢えるかもしれないと思って、重い水や遠回りを苦にせず、真っ赤な顔で歩く若い娘は、実に健気で可憐。
これも、素晴らしい恋の歌の一つと思う。
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