第296話み吉野の 象山のまの 木末には

反歌二首

み吉野の 象山のまの 木末には ここだも騒く 鳥の声かも

(巻6-924)

ぬばたまの 夜のふけゆけば 久木生ふる 清き河原に 千鳥しば鳴く

                      (巻6-925)


※象山:吉野離宮付近で吉野川に流れいる象の小川をはさみ、東の三船山に向かいあう山。


麗しい吉野の、象山の山あいの梢には、実に多く鳴き騒ぐ鳥の声が聞こえてきます。


夜が更けていくと、久木の生える清い河原で、千鳥が鳴き続けています。



吉野離宮では清い川が流れ、あちこちの梢から鳥が大合唱する声が聞こえてくる。

それは、山部赤人の時代でも、今でも変わらない。

平城京を遠く離れ、大自然の中、山を愛で、花や鳥、清い川の流れを感じ、リフレッシュといった感じなのだと思う。


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