第232話垣穂なす 人言聞きて
丹波大女娘子
垣穂なす 人言聞きて 我が背子が 心たゆたひ 逢はぬこのころ
(巻4-713)
人々の噂が高い垣根のように取り巻いてうるさいので、私の愛しい人がためらって、逢ってくれないこの頃です。
この時代の逢瀬は、日が沈んだ後に男が女の家に通い、日が昇って明るくなる前に帰ってゆくというまさに人目を避けたまさに秘め事。
自分と相手の名前が恋の浮名として人々の噂になることを非常にためらう風潮があった。
また現代のようにセキュリティとか防音設備が無い時代、結局は人に知られてしまい、男女の恋の噂があっという間に広まってしまう。
丹波大女娘子たちの恋もまた、そんな人々の噂のひとつ。
その恋が成就したのか、垣根(噂)を乗り越えられたのか、気になるところでもある。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます