第153話笠女郎の、大伴宿祢家持に贈りし歌(1)

わが形見 見つつ偲ばせ あらたまの 年の緒長く われも思はむ

                         (巻4-587)


※あらたまの:年にかかる枕詞。


私の形見の品を、私と思って偲んでください。

私もいつまでも貴方を思います。


笠女郎の大伴家持に贈った24首の歌の最初の歌。

贈り物に添えての歌と思われる。


笠女郎は、大伴家持に相当恋い焦がれていたらしく、24首もの相聞の歌を残している。

さて、この最初の歌は、まだ家持との恋愛の初々しい時期のものされている。


「贈り物を私と思って、偲んでください、私もずっと貴方を思っている」

実に可愛らしく、新鮮な恋が浮かんでくる。


※次回以降、選びながら紹介したいと思います。

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