第7話 草まくら旅行く君と知らませば
長皇子の御歌
※
※
長皇子は、風光明媚な
ここも、ずっと見ていたい素晴らしい風景であるけれど、娘さん、あなたも、それと同じ、素晴らしく可愛らしい、ずっと見ていたいと甘い言葉をかける。
それに対して、当の住吉の娘子
草まくら 旅行く君と 知らませば 岸の
(巻1-69)
旅をするお方と知っていたのなら 住吉の岸の黄土で お染めしてさしあげたのに。
※住吉の埴土は、赤や黄の顔料として、有名だった。
貴人と、港の有力者の娘の一夜限りの熱い交情だったのだろうか。
遊び慣れた貴人と、遊び客を扱いなれた遊女の、お決まりの言葉のやり取りなのだろうか。
さて、受け取り方は、それぞれ。
今さら、真実を確かめるのも、野暮な話になる。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます