きみの苦しみ
きみの苦しみを、癒してくれる人がいて、
そんな人がこの地球に存在したとして、
きみはそれで何が変わるのだろう。
きみの中の小人は、きみだけの小人。
ある日、空に渡り鳥が顔を出して、
雲の向こうに行こうとして、
銃で撃ち落とされた。
そんなものを悲劇と呼ぶのなら、
この世界は悲劇で溢れているよ。
地獄がもっと悲惨な場所だから、
それで仕方がないね。
そんな諦めが、今の世界を作っている。
きみを大切にすることと、
きみの苦しみを大切にすること。
それらの何が違うのだろう。
手放していい苦しみなんて、
そこには一つもなかったはずなのに。
吐息 桜染 @sakura_zome
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