こひぶみ
安良巻祐介
古い手紙を一葉、火にくべていると、「と」「ほ」「く」「い」「む」「ぬ」「る」…囁くような声がする。永久にこの世から葬られる言葉たちが、最後に別れを告げているらしい。それは恨んでいるようでもなく、哀れっぽくもなく、むしろしみじみと安らいでいるようで、焚火に当たりつつ、こちらも思わず目を閉じて、思わずため息の出るような、穏やかな気持ちになったのであった。
こひぶみ 安良巻祐介 @aramaki88
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