第5章「諸国戦争」あらすじ

[第1話 三国共同部隊]

 バルドは共同部隊の指揮権を賭けてジョグ・ウォードと対決し、正面からこれを打ち破る。かくしてバルドは、アーフラバーン率いるゴリオラ軍、ザイフェルト率いるパルザム辺境騎士団、ジョグ率いるガイネリア軍をまとめ、魔獣の大軍を迎え撃つことになった。


[第2話 トライの悲劇]

 ゴリオラ皇国がオーヴァ川沿いに作った街トライが全滅した。魔獣のしわざだ。報告を受けたバルドは、部下の将たちと協議し、魔獣の標的はこのロードヴァン城であると推測する。ただちに斥候部隊は呼び戻され、防御戦の準備がなされる。


[第3話 魔獣来襲]

 魔獣は来た。シロヅノ、青豹、耳長狼、オオハナ、大岩猿、フクロザル、そしてそれを操るマヌーノ、あわせて八百に達しようかという大軍である。必死の防戦でかろうじてこれをしのいだバルドたちの前に、二百頭の川熊の魔獣が迫る。絶体絶命の危機に古代剣の不思議な力が発動する。


[第4話 シンカイの野望]

 古代剣発動の反動で二か月眠ったバルドは、兵員の八割五分という損耗を受けたことを知る。そのころ中原ではシンカイの侵略の嵐が吹き荒れていた。シンカイはまずテューラ国とセイオン国を落とし、軍を三つに分けて、ゴリオラ皇国、パルザム王国、ガイネリア国に侵攻しているというのだ。


[第5話 マヌーノの女王]

 バルドはカーズを連れてはるばる樹海に赴いた。なぜマヌーノが魔獣を操って中原を襲わせたのか、その理由をどうしても知りたかったのである。マヌーノの女王に会えたバルドは古代剣の力で女王にかけられた心の戒めを解く。女王は、魔獣襲撃の背後に、恐るべき何者かが暗躍していることを示唆する。


[第6話 召還]

 ロードヴァン城に帰還したバルドとカーズは、中原に派遣していたジュルチャガと再会する。ジュルチャガの報告によれば、シンカイ軍は軍として強力なだけでなく、人の心を操る呪法を持っているようだ。王都に帰還しようとしたバルドは、重臣会議への召還状を受け取る。


[第7話 論戦]

 ザイフェルトはジュールラント王を守って死に、シンカイ軍は王都に攻め込む構えをみせていた。重臣会議に呼び出されたバルドは、大損害の理由について詰問される。重臣たちは、この損害の責任がジュールラントにあることを立証し、宮廷の主導権を握ろうとしていたのだ。だが、ジュルチャガの弁舌により、ロードヴァン城の魔獣防衛戦は、絶望的な状況の中での奇跡的な大勝利であったことが証明される。


[第8話 ワジド・エントランテ]

 シンカイの猛攻を前に、ゴリオラはパルザムに援軍を派遣し、軍事協定が整うことになった。奇妙な政治的調整の結果、その最高指揮官にはバルドが就くことになる。放浪の旅に戻るつもりだったバルドは大いに驚くが、これも運命かと、物欲将軍と対決する覚悟を決める。


[第9話 山岳戦]

 シンカイ軍が王都に進撃するまでのあいだに防戦を着々と進めるバルド。ガイネリアからはジョグ・ウォード将軍も援軍に駆け付ける。王都に迫ったシンカイ軍を山岳に引っ張り込んだバルドは、個別戦で敵の将を次々と捕獲し、シンカイ軍を押し返すことに成功する。


[第10話 ヒルプリマルチェ]

 シンカイ軍と連合軍はカッセの街の東の平原で激突する。物欲将軍を誘い出し、改良クロスボウと毒矢、選び抜かれた勇士たちと、最善の策をもって物欲将軍を倒そうとするバルドだが、なおも物欲将軍の優勢は揺るがない。そのとき騎士ゴーズ・ボアが決死の特攻を行い、物欲将軍に深手を与え、シンカイ軍を撤退させる。


  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る