第3章「辺境競武会」あらすじ

[第1話 ジュルチャガは語る]

 カーズとともにロードヴァン城に戻ったバルド。そこに主催者としてジュールラント王子が来る。ゴリオラから戻ったジュルチャガは、皇都での出来事を語る。なんと皇都では、ドリアテッサを助けたバルドたちの働きが、まるで神話のようにもてはやされているという。


[第2話 シェルネリア]

 ドリアテッサの主君シェルネリア姫に呼び出されたバルド。姫と対話し、その願いを聞かされる。そしてドリアテッサがこの競武会でどんな働きをみせてくれるか、大いに楽しみになる。


[第3話 皇女の願い]

 皇女シェルネリアがジュールラント王子に恋をしたので二人を引き合わせてほしい、とドリアテッサから懇願され、二人を会わせるバルド。皇女と王子は互いの意志を交換する。


[第4話 第四日模範試合]

 片手剣部門の優勝者と模範試合をすることになったバルド。しかも下手な戦いぶりをみせれば、ジュールラント王子の評価にも響くのだという。覚悟を決めたバルドは、老躯を押して若き精鋭騎士に挑み、見事打ち破るのだった。


[第5話 細剣部門戦]

 細剣部門でドリアテッサを優勝させるべく皇王の命を受け、ガッサラとキリーという歴戦の勇士が出場するが、パルザムの天才剣士シャンティリオンに敗れてしまう。実力で決勝まで進んだドリアテッサだが、シャンティリオンの技の前に惜敗する。


[第6話 第五日模範試合]

 細剣部門の模範試合でシャンティリオンと戦うカーズ。カーズはシャンティリオンを翻弄し、その技のすべてを引き出してから負けてみせる。それは、総合部門戦でシャンティリオンを破って優勝せよ、というドリアテッサへの無言の要求だった。その夜カーズはドリアテッサに秘剣を伝授する。


[第7話 総合部門戦]

 ドリアテッサとシャンティリオンは、細剣部門代表であるにもかかわらず、ともに決勝に進む。秘術の限りを尽くして戦う二人。ついに炸裂するシャンティリオンの高速三連撃。しかしそれをかわしきったドリアテッサの剣は、シャンティリオンの胸を捉えた。


[第8話 歌合戦]

 女騎士の総合優勝を快く思わないパルザムの騎士たちは、最終競技の歌合戦でゴリオラ側を揶揄する歌を歌う。両国の騎士たちの空気が爆発寸前となったとき、バルドは〈巡礼の騎士〉を歌った。その歌は、騎士たちにそれぞれの思い出を振り返らせる。騎士の魂を取り戻した両国騎士は互いに泣きながら抱き合うのだった。


[第9話 褒賞]

 ジュールラントはドリアテッサに褒詞を与え、その功績に報いるためパルザムの女武官の師として迎える、と発表する。すべての競技を終えた騎士たちは酒食を共にして語り合う。騎士ゴーズ・ボアは自分の哀しい過去を語るのだった。


[第10話 そして再びジュルチャガは語る]

 ジュルチャガから皇都での報告の続きを聞くバルド。自分たちがとんでもない英雄譚の主人公に祭り上げられ、かつ皇都の貴婦人たちからひどく注目されていることを知る。絶対に皇都に行かないことを誓うバルドは、パルザム王の招待に応じることで、ゴリオラ行きを避けるのだった。

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