終戦 おせちに飽きた人向け、包丁いらずのミネストローネ
前回で幕といいつつ、ちょっとだけ書こう。
前回の話で、嫌いな食べ物も調理次第で食べられるという話をした。実は私はトマトも嫌いだが、加熱調理で食べられるタイプの人間だ。みじん切りにしてキーマカレーに入れるのがいい。だがトマトをもっとがっつり食べるなら、やはりミネストローネがいいだろう。
時期的にもおせちに読者諸君が飽きてきたころだろうし、ここは食道楽記らしくミネストローネの作り方を書いてみよう。しかしただのミネストローネではいただけない。味オンチたる私が、光合成こそ理想の食事たる私が作るミネストローネはとにかく簡単でなければならない。
題して『包丁いらずのミネストローネ』である。
準備するのはまず『カゴメ 基本のトマトソース』缶である。これが味のすべてと言っても過言ではないので、いくらものぐさでも別のトマト缶で代用とか考えてはいけない。いや、たぶんできるのだが味の調整が面倒だからしない。
というか今からのレシピはこいつの公式レシピをより楽に、よりトマト嫌い向けにアレンジしたものだ。
トマトソース缶以外に準備するのは大豆、マッシュルーム、ベーコン、コンソメである。大豆とマッシュルームは缶詰がいい。ベーコンはあらかじめ短冊切りのものを。これで包丁の出番はない。本当はにんじんやタマネギをみじん切りにして入れると食感のアクセントになるが面倒なのでしない。余力のある人はぜひ試してほしい。
さて肝心の調理だが。まずすべての缶詰を開いて準備する。料理は手際が大事だ。そうしたら鍋にオリーブオイルを垂らし熱する。オリーブオイルがないならサラダ油でまったく構わない。ベーコンを鍋に入れしばらく炒め、いい感じになったらトマト缶を投入する。そこでさらに水を入れるのだが、その際に使用するのは空にしたトマト缶である。トマト缶二杯分の水が適量である。水を入れたら次にコンソメである。コンソメはおそらく「水300mlにつき一個」とか適量が書いてあるので、水300ml分の適量に合わせて入れる――のが本来のレシピだが、トマト風味が強く残るので、気になる人は1,5倍から2倍入れればいい。そこはお好みだ。
コンソメを入れたらあとは大豆とマッシュルームも投入し煮るだけだが、大豆もマッシュルームも既に火が通っているはずなのでもう完成しているに等しい。軽く沸騰させ、灰汁を取りたければ取ればいい。これでミネストローネは完成だ。塩コショウで味を調えるもよし、あるならばバジルなどトマト料理に合うハーブを入れるのもよしだ。ただしハーブ類は加熱すると黒ずむので注意しよう。
おせちもいいけどカレーもね、みたいな気軽さでいかがだろうか。ベーコン以外は缶詰だから常備できるので年末年始の忙しいときにわざわざ買いに行かなくてもいいという利点がある。冬場にぴったりのスープでぜひ師走を乗り切ってほしい。
ちなみにわたしは最近作ろうとして、ぎりぎりコンソメが足りなくなるところだった。危ない危ない。
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