棺に横たわる自分が見えた

 棺に横たわる自分が見えた

 昼間の真昼の午後の白昼夢に

 死は切ないものだ

 自分の死を見てそう感じるとは

 思ってもみなかった

 昼間の真昼の午後の白日夢に

 みんな死ぬという切なさ

 みんな死体になるという寂しさ

 棺に横たわるみんなが見えた

 夢ではなく理性による結論として

 みんなの死体は数が多すぎて把握しきれない

 哀しみをうまくつかめない

 やはり見るなら自分の死がいい

 その寂しさは個別的で小さく

 掌におさまるものだから

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