第49手 腐った卵の方が駒よりも強い世界

猫王にゃんおう鶏王けいおう…!お前ら何故ここに!?」


 俺は、まさかの奴らの登場に驚く。


「にゃ?将棋界のピンチならタイトルホルダーとして黙ってはおられないからな!」


 猫王、コイツ…操られていた時とは違ってまともじゃねぇか。それに、イケメン猫だし羨ましい。


羽野はの五段…。他の棋士達は、将棋界を見捨てて逃げ出した。逃げずとも、この状況を見て見ぬフリをしている奴らも大勢いる。お前ら若手が真っ先に動いたのに本当に情けない奴らばかりだ。ここは、俺らに任せて先に進め!」


 鶏王は、懐から腐った卵を何個も取り出した。本当に卵で戦う気なのだろうか?しかし、タイトルホルダーの強さは本物。この馬をなんとか倒してもらいたい。


「お前たちに任せていいのか?」


「ああ、先を急いでくれ。東京スカイツリーver.3まで急ぐのだ!それに…お前らの仲間は今、将棋会館で戦の準備中だ。その内、お前らと合流するだろう。」


 俺らの仲間…?そうか、まだ俺らには仲間がいるんだ。


「よし、たれぞー、ラン、リン!先を急ぐぞっ!」


 かおりは、再び全力でタワーに向かって走り出した。


「誰が通すと言った…!」


 馬が再び香を目掛けて走り出した。


「にゃ!キサマの相手はオレらだ!」


 猫王にゃんおうが馬よりも素早く動いた。


「ぬっ!猫王め!」


 馬と猫王の攻撃がぶつかる。


「よし、香の後を追うぞ!猫王、鶏王!助かる!」


 この場は、二人のタイトルホルダーに任せ、東京スカイツリーver.3の内部へと向かって走って行った。


 ーーーーーーー

 キャラ紹介④


 天音あまね リン五段(21歳)


 15歳


 火属性


 レーティング:12500

(棋力9000、オーラ力3500)


 近未来パワーオセロの高段者でもある筋肉女子。ランが一度殺されかけた時、『覚醒』したこともある。

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