日本語は難しい
輝焼
募金
地元の地方都市の駅前を歩いていると、片言の日本語でひとりの女性が話しかけてきた。
「私、カンボジアから、きました。子供、助けるために、お金」
そういって、しっかりとラミネートされた名刺サイズの紙を渡そうとしてくる。
「いや。結構です」
私は、そう言って逃げてきた。
これは、いわゆる募金詐欺と呼ばれる行為。
都会ではよくあるらしいが、人口15万人の地方都市にも居るとは。
SNS上では時々「〇〇駅に募金詐欺がいました」など趣旨の投稿を見かける。
また、「募金詐欺」と検索すれば、大量の投稿が、しかもその行為をしている人の画像つきで。
本当に詐欺かどうかなども分からないのに。
でも、少し「募金」という言葉の意味を考えてみる。
「募金」というのは、ひとりの人や団体が、寄付金を多くの人から募ることである。
たとえ、寄付金の使い道がどうであれ。
そのことを考えると「募金詐欺」という言葉は、実は成り立たないのかもしれない。
しかし、日本では本来の意味とは変わって使われている言葉もたくさん存在する。
「募金」という言葉も、その中のたったひとつである。
日本語はむずかしい。大変にむつかしい。
日本語は難しい 輝焼 @kagayaki0115
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