二十二通目 想いはどこか彼方へ

スノー・エルラ様


こんにちは、颯竜仁です。

手紙のやりとりができる原因についてのお手紙、

本当にありがとうございました。


正直なところを言わせて頂くと、

僕としては魔力や魔法、その他不思議なことについては、

残念ながら何も理解できる術を持っていません。

ただ、ローサリーちゃんの任務が無事に終わってくれることや、

空間のねじれがどうこうで、危険が及ばないことは、

心の底から願っています。


僕のほうの郵便ポストについては、

多くの人が使用するのですが、

郵便配達の人に聞いてみたところ、

ここ二ヶ月ほどは郵便ポストがずっと空で、

また、出した手紙が届いていないという苦情が結構来ているそうで、

スノー・エルラさんの推測通り、手紙がどこかに飛んでいるのは、

間違いないと思います。


また、吟遊詩人の戯曲も、ありがとうございました。

ファンタジーに溢れていて、とても良かったです。

文面は詩のようですが、実際は歌うのでしょうか。

本物の吟遊詩人の語り部は、一度聞いてみたいものですね。


ところで、話は変わりますが、

折り入って相談があります。

先に書かせて頂いたように、僕は魔法などのことについては、

一切の知識も無く、基本的なこともわかっていません。

もし、よろしければ、

優秀な魔導士だとローサリーちゃんから伺っていた、

スノー・エルラさんに魔法のことを教えて頂きたいのですが、

それは可能でしょうか。

できれば、検討してもらえると嬉しいです。


それでは、この辺で失礼致します。

もし、ローサリーちゃんに会うことがあったら、

元気で帰ってきてとお伝えください。




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