十通目 マヒラ国と魔法の国
タツヒト
こんにちは。ローサリーだ。
昨日まで騎士団の演習で、隣国のメーシュへと行っていた。
今日は休みなので、ゆっくりと手紙を書いている。
さて、一体何から話せばいいのだろうか。
貴殿と私、もとい、貴殿の国と私の国では、
とてつもなく文化に隔たりがあるように感じた。
ネットというのは何だろうか。
それに私の国が地図に無いというのも気になる。
ただ、貴殿の国の名、二ホンという名も、
私の持つ地図には乗っていないのだ。
ということで、先にも書いたメーシュ国へ行ったおり、
騎士学校時代の悪友であり、魔導士であるスノー・エルラに、
貴殿との文通について聞いてみた。
つまり、なぜ私たちの手紙が互いに届くのかということだが、
すぐに結論を出すのは難しいそうだ。
近いうちに、私の家に遊びに来て、色々と調べると言っていた。
ああ、どうか勘違いしないで欲しい。
原因がわかれば、突然手紙がどこか別の場所へ行くことを、
防げるかもしれないと思っただけで、文通を終わらせようと考えたわけではない。
そういえば、何の気なしに魔導士を紹介したのだが、
そっちに魔法の類はあるのだろうか。
メーシュ国は随一の魔法大国で、優秀な魔導士が多く生まれている。
私の国は反対に戦士や騎士の国だ。
貴殿と同様、私自身も聞きたいことはたくさんあるが、
どうやら丁度客人が来たようなので、
ここで終わりにしよう。
あ、そうそう、騎士の仕事は確かに危険だが、心配はしなくていい。
気遣いありがとう。それでは、この辺で。
M・R
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