前世の記憶がある主人公悠理。彼女はここが前世で大好きだった乙女ゲームの世界だと知ります。
いわゆる、乙女ゲーム転生ものです。
そして悠理のポジションは、ただのモブです。住んでいるアパートの隣の部屋に、たまたま攻略対象の一人である拓馬が住んでいると言うだけで、ゲーム本編とは何の関係もありません。
とは言え、ゲーム開始となるヒロインが転校してくるまであと一年。その間主人公は、一人暮らしにも拘らず料理が全くダメな拓馬の力になってあげようとします。なにも彼女になりたいと言うわけではありません。ただ憧れのキャラの助けになれたらと願っているだけなのです。
しかしそこはモブの悲しい宿命か、力になるどころかまともに近づく事すら簡単ではありません。
それでも頑張って次第に距離を縮めていくのですが、その結果憧れは次第に本格的な恋心に発展していきます。
しかしここでまたもやモブの辛いところか、予想を上回るくらいの過酷な状況が悠理に襲い掛かります。
攻略対象はヒロインとくっつくもの。モブは眼中にすら入らない。そんな悲しい運命を変えることが出来るのか。
絶対的不利な状況で奮闘する彼女の頑張りを応援せずにはいられません。
OLだった前世の記憶を持つ女の子、野々原悠理。高校進学を機にアパートで一人暮らしを始めた彼女でしたが、同じアパートの隣の部屋に住んでいた男の子に、何やら見覚えが。
その人の名前は黒瀬拓馬。なんと彼は、悠理が前世で大好きだった乙女ゲームの攻略対象キャラでした。そう、転生したこの世界は、乙女ゲームの世界だったのです!
大好きだったキャラクターと出会えて、喜ぶ悠理。しかし彼女はヒロインでも悪役でもありません。何の役割も与えられていない、ただのモブキャラでした。
せっかく憧れの拓馬と出会えたのに、ゲームのストーリー通りだと、拓馬とは仲良くはなれない。だけど、そこでへこたれる悠理ではありません!
ゲームの通りにこの世界が動いているのだとすれば、ヒロインが出てくるまでまだ時間があります。だったらそれまでの間頑張って、拓馬を振り向かせて見せる!
乙女ゲームの世界と言う設定がよく生かされていて、モブである悠理がヒロインに勝つのは難しいと思い知らされる場面は何度もありました。
ハンデを抱えた前途多難な恋ですけど、それでも拓馬に好きになってもらいたいと奮闘する悠理が健気で。ヒロインだろうとモブだろうと関係ない、恋する女の子はみんな可愛いですし、運命だって変えるだけの力を持っているはず。
懸命に頑張る悠理を、皆様もぜひ応援してください。物語はまだ途中ですが、モブキャラだって恋を成就させられるということを、信じています!
いわゆる乙女ゲーム転生物です。
前世でOLだった主人公の女性が、乙女ゲーム世界にモブキャラとして転生し、個性的なイケメンたちと親睦を深めていく、大変安定感のある内容になっております。
ストーリー序盤~中盤にかけて特徴的なのは、「乙女ゲーム本来のメインヒロインにあたるキャラクターが登場する以前の世界」が描かれている部分でしょうか。ライバル不在の状況と前世のゲーム知識を活かし、主人公は意中のイケメンキャラと徐々に距離を詰めていくわけです。
しかし物語が後半を過ぎた頃、ついに元々ゲームでメインヒロインの立ち位置に居た女の子が登場し、物語は一気に緊迫していきます。
果たして、主人公の運命や如何に!
最新話読了時のレビューです。
内容としては作品情報通り、
OLが前世にプレイしていた乙女ゲームの世界のモブキャラに転生するんですが、
着目すべきなのは、
ゲームの世界とは言え、本来ヒロインと攻略キャラが出逢うまでの過去があるはずだ。
転生したことから、前世の記憶や実年齢以上の人生経験がある。
そしてこの先迎える最終的な結末が分かっている。
この点に着目した作者様の眼力は素晴らしいと思います。
そして、主人公も「モブ」に転生したはずなのに、そこそこキャラが強そう。
前世で心の支えとなっていた拓馬と、
モブとしての役目を果たそうとする主人公との間にこれからどのようなドラマが展開されるのか、
そして役目を果たし終え、ヒロインが現れた後に待っている結末とは?
続きが楽しみです!