第5話 一時の別れと励ましの言葉

夢は見なかった。

正確には見た夢を覚えてなかった。

眠りが浅いからか?

夢は深い方が見るんだっけ?

よく覚えていないが。

ちなみに、結乃は爆睡中。

神様がこんなんでいいのか?と言いたい。

腹出てるしな。


もう外は明るいので結乃を部屋で一人にしても大丈夫だろうなと判断し、台所で朝食を作る。

すると五分後に朝食の匂いに釣られたのか、結乃が居間にやってきた。


特にどころか「朝食を食べた」以外に本当に何もなく、結乃が帰る時間となる。

なんでも、これ以上遅くなると父親に怒られるらしい。

是非とも父親の顔を見てみたい。

……いや、挨拶しにいくとかそういうのじゃなくて。


「じゃあ、わたしかえるね」

「お、おう。」

「ほうこくわすれるんじゃないわよ。」

「お、おう。」

「もっとはらにちからを込めて!」

「うっす!」


何の部活だよ。

野球部か?柔道部か?


「ねえ、わたしとはなれるのさみしい?」


少し不安げな表情をしているように見える。

だから、僕は安心させる意味合いも込めて、


「あたりまえだ。」


すると顔が笑顔になった。


「そう、それはよかった。……とめてくれたし、とくべつにつぎのほうこくのときもきてあげるわ。たのしみにしてなさい!」


上から目線だが、少し頬が赤い。

やっぱりこいつほんとに神様なのかね?


「うるさいわね、ちゃんとかみさまやってるわよ。じゃ、がんばりなさいよ!」


そう言って、天界へ飛び立っていった。

なんかジャンプしたら吸い込まれていきました、みたいな感じだった。

わお、ファンタジー。


さて、お客も帰って一段落ついたし、神様から直々に励ましの言葉を頂いたし、


「仕事がんばりますか!」

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ラノベ作家と幼女の神様 野本 美羽 @daibinngu0904

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