第4話 睡眠欲と可愛い生き物
飯も食い終わり、夜の十時を回った。
普段の僕なら全然起きているのだが、今は原稿締め切りに余裕があるし、結乃がいるので寝ることにする。
結乃眠そうだし。
そして結乃の眠そうな顔が可愛すぎてヤバいよ。
全世界に拡散したいレベルでヤバいです。
寝る前にトイレに行く。
これもお風呂の件と同じで癖だ。
母親にいつも「寝る前にトイレ行きなさい」って言われてたからね。
で、何気なくドアを開けたんだけど……
「は?」
「ちょっ、はやくしめなさいよ!」
「ス、スミマセン」
ドアを慌てて閉める。
ってかなんで鍵をしてない!
「わ、わすれてただけよ!あなただってなにかをわすれることあるでしょ!」
そう言えば心が読めるんだっけ?
まあいいや。
あと、質問(?)に答えるならそれとこれとは話が違うだろうと言いたい。
はあ、疲れた。
結乃は客間で寝かせる。
その方が広いし、同じ部屋で寝るのは不味いだろう。
僕はロリコンじゃないけど、一応、ね。
「結乃、そろそろ寝るぞ」
「その……きゃくまは……こわい」
「何故に?」
「よるひとりはこわいから……」
うっわ何この生物可愛い。
「で、どうするんっすか。」
「いっしょにねちゃ……だめ?」
上目遣いは反則感がヤバい。
これで断れる人はおかしいよ。
人間じゃないよ。
あいにく僕はただの人間だった。
「わかったよ、いくぞ」
これ相手が幼女の神様でなければどう見てもラノベだよな。
いや、幼女の神様って時点で充分ラノベか。
眠そうに目を擦りながら僕の服の袖を掴んでくる結乃可愛い。
結乃神降臨されたわ。
実際神らしいけども。
そんなことを考えながら布団に入り、電気を消す。
結乃が抱きついてくる。
闇が怖いらしい。
それに伴い、ふわっと女の子特有の匂いが漂ってくる。
さすがに夕べの風呂場の件で耐性がついたのか、そこまでクラクラしなかったけど。
それにしても、ホントなんなんだろうなあれ。
女子と男子の匂い嗅ぐ度に(不可抗力。ここ重要!)男と女じゃ根本的に種族が違うんじゃないかといつも思う。
でも、もしかしたら今日で僕の人生の幸せ全部使い切っちゃったかもな……
とか、くだらないこと考えてたらいつの間にか眠りに落ちた。
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