最初で最後の明日へ~fastmorning~

@kkokei

新しい世界

「なんだ、、、これ」


時は、夕暮れ綺麗な赤い空が、今飛び散る血か、夕暮れか、分からなくなるような、そんな雲ひとつ無い綺麗な...綺麗な。

するとそこには、人と人の欲望が混じりあい、この世界はむしろ酷く醜く美しいと思わせるような、光景が戦場、いや、荒れ果てた大都会で、多くの人が楽しみや喜びを分かち合った場所では能力を使って戦うもの逃げ惑うもの人々がそれぞれ思い思いの行動をしている。

この中に自我があるものはいない、そんな中、何故か笑いが込み上げてきた。


「あははは、ははは」


その笑い声はかれてゆき、いつの間にか情けないほど大きな声で泣いていた。

その涙は止まることなく、目から押し出されていった。

教えて下ださいよ白宮さん!!いや、咲、この僕、黒井遊くろい ゆうのやったことは正しかったですか?

誰か、誰か、誰か、僕に正しいとは何かを教えてくれ...。


「おい!!お前らが死んだらこれから、これから俺はどうしてけばいいんだよ!!」


そんな誰も聞いていない、僕の声はこれから始まる明日へ響いた。











ここから黒井 遊の明日が始まる。








「あがれー、裏とれ裏!!」


「へぃ、パス」


大きな声だ、たぶん部活を頑張っているのだろう、そんな何かを全力で取り組んでいるのだろう、僕は昔からそんなやつが羨ましい。俺は昔から余り全力を日頃出そうとしない、別に変な病気にかかってる訳でもない、ただ馬鹿らしいのだ、必死こいで何かをしてむくわれなかったらどうするのだとおもってしまうのだ。


「さて、帰るか」


そんな誰も聞いてない独り言は、誰もいない教室に響いた。


帰り道はいつも一人だ、僕は家が近いという理由でこの高校を選んだ。

ずーと真っ直ぐ歩いていれば着く、信号を二、三個挟むが、帰り道にこれといった物がなく、合ったとしてもコンビニが一つぐらいだ。

何が言いたいかというと、俺はもう、人生を諦めているのだ、誰しも失敗も挫折をする、ただ僕の失敗は取り返しがつかないようなことだったのだ。


「貴方をを保護しに来ました」


いつの間にか、俺の目の前には、とても綺麗な顔をしていて。

とても綺麗な足をして。

髪も染めていなければ、メイクしていないい。 

俺と同い年ぐらいの女の子がたっていた、よく見れば足にとてもとても綺麗な雷を纏っている...?

かみなり?


「ぐへぇっ」


そこから俺の記憶は無かった。



気が付くと俺は、拘束されて白い椅子に座らされていた。

更に周りをみると、白い四角形のような部屋だった、拘束をはずそうと、動くが無駄。


ガチャ


俺の正面の白い壁の、白い部分に亀裂が入り、そして歪んだかと思ったが、ただ反対側から扉が開けられただけだった。

そして綺麗な美少女が入ってきただが、俺はそいつを知っていた、俺を蹴り飛ばしたやつだった。


「こんにちは、私は、あなたを蹴り飛ばした、白宮 咲しろみや さき

 

「はぁ、こんにちは」


俺はあることを思いついた、白宮さんが入ってきた扉の方向を俺は覚えていた、そう俺は脱走を考えてみた。

雷という強い武器がある、だから俺は白宮さんから色々と情報を聞き出すか。


「なんで俺は保護されたんです?」


「あなたは能力という不思議な力に 目覚める可能性がある、なので私達が保護したのよ」


「そうなんですか、大変ですね、この能力とやら消せないんですか?」


「あなた、何でそんなこと思ったの?」


「だって、そんなの目覚めたら殺されそうじゃないですか」


能力か、逃走に使えそうだなら、それなら俺はしっかり聞きたかった事を探り出す。

能力とやらが消せてしまうかどうかだ、もし消せてしまうなら、逃走の途中で能力が消されてしまったらすぐに捕まってしまうだろう。


「んで、結局俺は何をすればいいんですか?」


「そうね、貴方には能力が暴走した人を殺して欲しいのよ」


「わかりました」


「人を殺すのに抵抗がないのね、まあいいわ、これを」


能力者を殺すとかなんかめんどくさそうだな。

あと、よくわかんない黒いスーツ、本当に黒とあとワイシャツみたいスーツを渡された。


「何ですかこれ?」


「特殊スーツよ、基礎運動能力を上げてくれる」


「へぇ~」


俺は、いつの間にか外れている拘束をどかして着替えてみたがこれはいい、その場で軽くジャンプしただけで二、三メートルほど飛べた。

凄い身体能力が上がった、更に靴は履いた瞬間俺の足の形になっていく。


「凄いですね」

 

「武器は今から貴方から引きずり出すわ」


どうやらこの調子だと、俺の能力は消せないぽいな、楽勝だろうさらに白宮さんに、特殊スーツをもらったからもう完璧。


「今から、君の能力を引きずり出すわね、これを」


俺は黒くて丸い宝石みたいな物を渡された、そして、俺は...


「あの~、なにも起きないんですけど」


「そっ、そんなはずは無いわ...」


「なぁっ」


俺が手の内を見るとそこにもう石は無かった、何処にいったのだろうか。

地面を探して見てもないし、辺りを見渡してみても、何処にもない。


「本来、だったらどうなる予定だったんですか?」


「本来なら、その赤い石が赤く光だして、能力を手にするのよ」


「なにいってるんですか、石は黒でしたよ」


本当に、なにを言っているのだろうか、俺が手にした時も、白宮さんが渡して来た時も黒だった。

 

「貴方も特異種なのね」


「特異種?何ですかそれ」


「特異種は普通赤に見える石も色が違って見えるのよ、私は白だったわ」


「所で、僕の能力ってなんなんですか?」


「貴方の能力は転移よ、貴方の能力は軍が作った特殊な紙を通してみれるわ」


「軍って何ですか?」


「軍というのは、無理やり、能力を引き出して人を暴走させるアークと言う名の団体にたいして日本が作った対応組織よ」


俺は、心の中で能力を解放させる事を許してしまったから、俺は暴走して無いのか、少しは抵抗すればよかったのか?


「まぁ、貴方の能力も無理やり引っ張り出したけれど」


「何で、俺は暴走しないんですか?」


「この部屋を使っているからよ」


そんな、部屋があるのに、何で、アークさん達は使わないのだろうか、、、

そうか、暴走させて、拷問させてもなにも喋らせない為か。


「今まで、町が襲われたなんて聞いたことないですよ」


「そうよ、明日からですもの、このまちが襲われるのは、私達はアークの総司令に合って、会話をした、まぁ、私は合ってないんだけどね」


「それで、明日から攻めなければいけないと、お互いに準備時間をもうけたんですね」


「そう、だからといって大軍が押し寄せて来るわけでもないわ、結界を張る能力の人達が別室で今結界を張っているのよ来ると言ってもこの支部には一人か二人ぐらいでしょう」


「わかりました、今更なんですけど、俺の転移の能力はどうやって使うんですか?」


「この紙を見る限り、転移したい所を右目で見るとそこに、意思で転移出来るらしいわ、インターバルは三十秒らしいわ」


俺は、左目をつぶり、転移したい白宮さんがこの部屋に入ってきた方向を右目で見て、、、

転移した自分を思い浮かべると、俺は移動していた。


「できました~」


「そうね、インターバルも確認したいから三十秒待って戻ってきて」


俺は意味もなくこの方向に飛んだ訳では無い、俺は、三十秒たったのを確認すると、白宮さんが入って来た入り口を開けるとそこは、廊下だった。

白宮さんは俺がなにしようとしているか分ったようで、雷を纏っている。

俺は廊下を全力で走ったが。


「何してるの?」


ドコッ


俺はおもいっきり、壁に叩きつけられた。

この、軍が作ったスーツが良かったのか、俺は意識を手放さなかった、俺の計算が甘かった。

だが、白宮さんも甘い、俺は転移を残していた、だが俺が転移した先は、、、

白宮さんの胸の中だった、俺は転移する瞬間、膝から崩れ落ちて、移動先が狂ったようだ。


「きゃあああああああああああああああ!!」


俺は悲鳴を上げている白宮さんの胸に埋りながら、死を覚悟しながら、今日、二度めの気絶をした。

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