強引な理不尽


俺は二度目の意識を取り戻した、俺は混濁した意識の中、生きている事を実感した。


意識がしっかりしてきて目を開けると、そこには見覚えの有るようなな無いようなそんな場所だった、どこだか思い出しつつ。



「起きたのね、随分気持ち良さそうに寝ていたけど」



そこには白宮がいた、酷く単純な感想だが、寝ぼけて頭が回らない。



「ここは?」



「ここはね、軍の保健室、つまり怪我を治す所ね」



そうか、ここの造りは何かに似てると思ったら、学校に似ているんだ、白宮が保健室って言ってたから間違いない。


「何してるんですか?」 


「貴方が寝ている間に、上部から連絡が有って、もう一度勧誘してみろ、駄目だったら殺せって命令が来てるの」


まぁ、あれだけ壁ぶっ壊したらそりゃ上にも連絡がいくか。

さて、返事はもう決まっているが勿論「はい」の一択だ。

生きる為に逃げたのにここで死んでしまったら意味がない。


「分かった、俺はお前達、軍に所属する」


「最初から素直にそうしていれば痛い目に会わなかったのに、まぁいいわ、ついてきて」


俺は指示どうり白宮についていった、通る道は、学校の廊下その物を思わせる風景だった。


「ここよ、入って」


俺は扉の中に入った、そこには怖そうなおっさんばっかだった。


「君か、散々暴れ回ってくれたのは」


「お招き頂きありがとうございます、意識の整理がつかず、失態を見せてしまい大変申し訳ありません」


俺の態度をみて、白宮は目を見開いている、それもそうだ、今までこんな態度をとってなかったからな。

しかし驚いた、今話しかけて来たおっさんはそうでも無いが、一番上に座っているおっさんはヤバい。


「そうか、別に君には期待していないから安心してくれたまえよ」


うるさいなこのおっさん、静かにしてくれないのだろうか?

すると、一番上に座ってるおっさんが。


「私は、ここの最高幹部、まぁここの一番偉い者だ、町田と読んでくれ」


「はい、町田さん、私は何をよればよろしいのでしょうか?」


「君には期待してないといったでしょう、ちなみに私の名前は吉田だ」


うるせえな、この吉田とか言うおっさん、まぁどさくさに紛れて殺すか。


「昨日、軍に強力な戦力が現れたのだよ、能力名は、、、君には関係無いことだったね、さあ、白宮君と一緒に任務をこなして来てくれ」


本当、この吉田よくしゃべるよな。

俺達はあの部屋からでて、外に向かう事にした。


「今から、A難易度の任務をいくからついてきて」


「A難易度って新人がついていって大丈夫なのか?」


「いいえ、難易度は上から順番にS‐A‐B‐C‐D‐Eの順番よ」


「いや、上から二番目かよ!!」


俺のツッコミと同時に軍の門から俺の住んでいる町へと繋がる扉が開いた。


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