急いで家を出ようとする片霧レイナの鼻に一瞬だけ異臭が舞い込む。それは、決して認めたくなかった真実への糸だった……。身勝手な父親、それを止められない母親。抵抗できない子供。内容や程度は違えど、現代社会には国を問わず常在する問題だと思います。その一例が非常に繊細におどろおどろしく書き上げられていて、完全に引き込まれました。面白い作品をありがとうございました!
穏やかな日常風景の中に紛れ込む異様な雰囲気が、読者の不安を煽ります。そして、これは、と思ったらすぐ。転がり落ちていく。ぞっとしました。この救いの無さ、好きです。
後味の悪い感じがホラーものとしてすごくいいなと思いました。これからも頑張ってください。