今では当たり前のように世の中に浸透しているクリスマスというイベントをちょっと別の視点から見てみたら……というお話。とても短いので、すらすらと読めるのですが、「これは考えなかった」という発見や分析が光る楽しい一編です。光ると言えばなぜツリーのてっぺんに星が光っているのか。気になった方はぜひ読んでみて下さい。オチに「そう来たか」とうならされますよ。クリスマスの楽しみ方、こういう作品を読んでみるのもいいと思います。
クリスマスの夜、イエス様が生まれた……聖書に出てくる、あのお話の矛盾点から考察された解釈。それは納得できるけれど恐ろしいものでした……しかし、とある人物の日常の風景に入り込んでいることで、怖い話ではなく、どこかほのぼのとさえしたストーリーになっているのがお上手です。クリスマスツリーの星を見るたびに、このお話を思い出してしまいそうです。