ぶいちゅうばあ殺人事件

狼狽 騒

ぶいちゅうばあ殺人事件

 ここはバーチャル空間。

 人々が集まってわいわいがやがや楽しんでいた。

 ――そんな時、事件が起こった



 杉浪直輝「おい、どういうことだよこれ……?」

 Smily笑顔「何で死んでいるんだよ……

      ウサギンさん!

      かざまるさん!

      針禰津澪さん!

      カオカクシさん!」

 アタナシアス「うむ、どうやら針禰津澪君の針がかざまる君、ウサギン君

        カオカクシ君を貫き、

        かざまる君の尻尾の鎌が針禰津澪君を貫いたようだな」

 オイゲン・エミーリア「これは……Vtuber殺人事件!?」

 乙場愛輝「人じゃないけどね」

 イノシロ「でも……一体どうしてこんなことに……?」


 ピーピーピー!


 霜月はゆは「はいはい。みんな静まって」

 書見代学人「な、何ですか? 貴方は?」

 霜月はゆは「警察です。はゆはは軍人ですが警察です。だから言います。

       ここに殺人犯がいます」

 黒崎ななり「さ、殺人犯!? そんな物騒なことをする人がいるの……?」

 霜月はゆは「ということで……探偵の人、いるんでしょう?

       出てきてください!」

 霜月サラ「何故探偵?」

 霜月はゆは「こういうとこには絶対にいるもんなんです、多分……」

 仁木クラリッサ「はいはーい。小学生探偵の仁木クラリッサはここにいるよー」

 赤星一吾「高校生探偵、赤星一吾もここにいる」

 クチナシニア「厳密には探偵じゃないですけど、近いことをやっています~」

 霜月はゆは「よし。じゃあ後はよろしくね」

 少女K「ええ丸投げ……警察ですよね、はゆはさん?」

 霜月はゆは「こーいうのの警察は役に立たないの。

       じゃあはゆははあっちでバナナでも食べてるから」

 赤星一吾「ええ……でもやるしかないですね。まずはあの4人がどうだったか、

      直前の状態を誰か覚えていますか?」

 エージェントSATAN「あ、私この右腕と左目にカメラ有るんで撮っていますわ」

 橘ナギサ「便利だな!?」

 エージェントSATAN「んじゃ、早速流しますね~。ほいっとな」



 ◆回想


 針禰津澪「なんだこの人間ばっかりの空間は!? ハリネズミのわたしの針が

      貴重で一本一本効用が違うから珍しくて乱獲されてしまう!

      1匹だけど」

 かざまる「そうだ! 俺だってコンビニのキャラに間違えられるけど

      珍しい妖怪だから捕えられちゃう!」

 ウサギン「ワタシの可愛さに人間達が魅了されちゃうのはいけないわね。

      あとはポリゴン数が多いので画面が重い。

      ウサビームを撃ってやろうかしら」

 カオカクシ「自分犬面ですがエキノコックス持っているので

       近付かない方がいいですよ」

 針禰津澪「ということでこんな所にいられるか!

      わたしは部屋に籠らせてもらう!」

 かざまる「俺も!」

 ウサギン「ワタシも!」

 カオカクシ「自分もいきましょう」



   ◆


 ダンディジョージ「ああ、そういえばそうだったね」

 林道淋兎「ちょっと生意気で僕は愛を感じなかったね……」

 百世アソブ「何故そこで愛!?」

 冬月煉「どちらにしろ、あの人? 動物系達は揃って部屋を出て行ったわけだ」

 碧兎「ふむ。その後はどうなったか、正直覚えていないですね」

 技八文字うる「じゃあその辺りを聞いた方が良いのではないでしょうか?」

 仁木クラリッサ「そうだねー。じゃあはいはーい。みんな一列に並んで

         自己紹介とアリバイを口にして!」

 クチナシニア「あ、ニアが整列させるのです。一人目のお方どうぞ~」


 技八文字うる「じゃあ私から……こんにちは。技八文字うると申します。

        ものづくり系Vtuberとして活動していますが、普通の社会人

        としての一面を持っています。機械の構造について一定の理解

        があることが特長ですね。あの方達が大広間を出てからは

        一歩も外に出ていません」

 赤星一吾「ふむふむ。……ということは、ロボットで遠隔が出来たって

      ことだな!」

 技八文字うる「あはは。流石にこの空間でロボットは出来ませんよ」

 仁木クラリッサ「技八文字さんは犯人じゃなさそーだね。じゃあ次の人っ!」


 エージェントSATAN「私はエージェントSATANと申します。先程見てもらった

           通り、左目、あるいは右腕のビデオカメラで撮影可能な

           サイボーグ漫才師ですわ。右手のパーツの親指はライター、

           人差し指は吸引器と色々お得でっせ。で、アリバイは

           技八文字さんと同じですわ」

 赤星一吾「うーん……凶器となるモノは持っていなさそうですね。

      ……でもロボットだからどこかに隠し持っているのでは?」

 クチナシニア「赤星君はロボットに偏見持ち過ぎなのです」

 エージェントSATAN「せやで! 人権侵害や! それにサイボーグや!」

 赤星一吾「ええ……」

 仁木クラリッサ「エージェントSATANさんも犯人じゃなさそーだね。

         じゃあ次の人っ!」


 Smiley笑顔「はい。私はSmiley笑顔といいます。WindowsXPベースの

       ロボットで、誰に対しても笑顔で優しいですよ。

       クラリッサさん、クチナシニアさん。

        あ、赤星さんはどっか行っていいですよ」

 赤星一吾「こいつナンパし出したぞ! 犯人に違いない!」

 クチナシニア「そんなことないですよね? にっこり」

 Smiley笑顔「あ、ああ……そんな顔を向けられると……プシュー」

 仁木クラリッサ「オーバーヒートしちゃった」

 Smiley笑顔「メモリやスペックが弱くて、すぐ高温になって

       落ちちゃうのです……」

 赤星一吾「じゃあ犯人じゃないですね。……はい、では次の人お願いします」


 アタナシアス「うむ。私の名はアタナシアス、吸血鬼だ。

        天候の操作と動物の使役などの魔術が使えるぞ。

        まあ今回は関係ないがな」

 クチナシニア「太陽、にんにく、炎、水銀、杭に弱いのですよね?」

 アタナシアス「よく御存じでおられる。その通りです」

 赤星一吾「この人もナンパ系かよ……で、アリバイはどうなんです?」

 アタナシアス「うむ。ずっと大広間で女性と話をしていたぞ。

        ここにいるほとんどの女性とな。

        きっと他の人も見ているはずだ」

 仁木クラリッサ「ならばアタナシアスさんも犯人じゃなさそーだね。

         じゃあ次の人っ!」


 イノシロ「どうも。情報生命体"イノ"No001『イノシロ』です。

      創作物や創作意欲を食べて生きているわよ。

      アナログ系のゲームや謎解きが好きで、教えたがりの所もあるわね」

 赤星一吾「謎解きが得意……じゃあこの謎も解いてくださいよ」

 イノシロ「ええ……無茶言わないでよ。貴方の存在意義が無くなっちゃう

      でしょう?」

 クチナシニア「イノシロさんはアリバイはどうなんです?」

 イノシロ「ずっと大広間にいたわよ。ぼーっとしていただけど、真ん中にいたから

      みんな見ているんじゃないかしら」

 仁木クラリッサ「ふむふむ。イノシロさんも犯人じゃなさそーだね。

         じゃあ次の人っ!」


 オイゲン・エミーリア「グーテンモルゲン! 自分は軍人、オイゲン・エミーリア

            です。右目に包帯を巻いていて分からないと思いますが、

            オッドアイです」

 赤星一吾「軍人ならハリネズミくらい投げ飛ばせますよね?」

 オイゲン・エミーリア「確かに出来ると思いますが、それだけで私を犯人と?」

 仁木クラリッサ「右目の傷はどうやって出来たの?」

 オイゲン・エミーリア「昔戦場で……疑っているようですが、被害者達が

            来る前から私はこの姿ですよ。だから決して被害者に

            傷つけられたわけではないです。

            それに私もずっと大広間からは出ていませんよ」

 クチナシニア「うーん……この部屋を出ていないのであればエミーリアさんも犯人ではなさそうですね。……では次の人どうぞ」


 乙場愛輝「こんにちは。俺は乙場愛輝。普通の男子高校生です。

      性格はどっちかというと大人しめかな。

      チキンでビビりですがやるときはやりますよ」

 クチナシニア「え? 気分を害しちゃったらごめんなさいですが、

        女性なのですか?」

 乙場愛輝「あはは。地声が高めなので女の子と勘違いされますが、俺は男ですよ」

 クチナシニア「ごめんなさいです」

 乙場愛輝「いえいえ。あ、それと俺は犯人じゃないですよ。

      だって……あんなグロい見たら興奮を隠せないじゃないですか」

 赤星一吾「え……今、なんて……」

 仁木クラリッサ「ふむふむ。じゃあ乙場さんも犯人じゃないね。

         じゃあ次の人っ!」

 赤星一吾「ええ……?」


 書見代学人「私は書見代学人です。本題好きな学生です。

       こう見えても空手をしており黒帯ですよ」

 赤星一吾「アリバイはありますか?」

 書見代学人「ずっと大広間で本を読んでいましたよ。なのであるかどうかと

       いえば、ないと言った方がいいかもですね」

 クチナシニア「否定しないのですか?」

 書見代学人「勿論犯人ではないですよ。ただ、客観的な事実を言ったまでで」

 仁木クラリッサ「ふむふむ。書見代さんは保留かな。じゃあ次の人っ!」



 黒崎ななり「ななりだよ」

 クチナシニア「ななりちゃーん!」

 赤星一吾「え? ニアさん、知り合いですか?」

 黒崎ななり「あっはっは。姉妹だよ。ねえニアちゃん」

 クチナシニア「そうなのですよ」

 赤星一吾「あ、そうだったんですね。すみません」

 黒崎ななり「まあ通称だけどね~……って、誰ですか、この赤い髪の人?」

 赤星一吾「ええ……?」

 クチナシニア「ななりちゃんは人見知りなのですよ」

 赤星一吾「そうなんですね……」

 クチナシニア「あと、ななりちゃんはニアとずっと一緒にいたので

        犯人ではないのですー」

 仁木クラリッサ「じゃあ除外だね。次の人、こっちにおいでー」



 霜月サラ「ああ、どうも。霜月サラだ。喋り方は男性のような感じだが、女性で、

      猫耳アンドロイド(戦闘用)だ」

 赤星一吾「成程。猫耳アンドロイド(戦闘用)……って、え?」

 霜月サラ「何か?」

 赤星一吾「いや、戦闘用って」

 霜月サラ「ああ。敵を木端微塵に叩き潰すのだよ。だから私ではないな。

      加減を知らないから、あのように死体を残すことは無い」

 赤星一吾「さいですか……」

 仁木クラリッサ「霜月サラさんも違いそうだね。じゃあ次の人っ」


 少女K「はい。身長156cm体重38kgの非力な不定形 少女Kです。

    赤星さんと一緒で帽子は変ですが一般人ですよ。

    元気に見えますが根は臆病で秘密主義です」

 赤星一吾「俺と同じく帽子が変……ってカラーコーンじゃねえよ!」

 少女K「あ、そうなんですか。てっきり同類かと……あとアリバイですが、

     正直、イノシロさんと一緒でぼーっとしていただけなんですが……

     あのもう帰っていいですか?」

 クチナシニア「もうちょっとだけ待ってくださいなのですよ」

 少女K「えー?……この中に犯人がいるのでしょう? だったら殺されないように

     部屋に籠りたいのですが……」

 仁木クラリッサ「分かる! 少女Kさんの気持ち分かる!

         だから犯人じゃないよ! きっと!」

 赤星一吾「クラリッサちゃんそんな性格じゃないような……」

 仁木クラリッサ「え?」

 赤星一吾「あ、何でもないです……で、では次の人お願いします」


 ダンディジョージ「ダンディジョージだ。何事にも動じないというのが特徴の、

          ただの大人だよ」

 赤星一吾「自分で大人って言うんだ……」

 ダンディジョージ「ところで聞きたいのだが、これは殺人事件なのかな?」

 クチナシニア「はい。そうですよ」

 ダンディジョージ「そうなのか……いや死んだのが『人』じゃないけど

          そう言うのか」

 仁木クラリッサ「あ、そういえばそうだねっ。何て言うのかな?」

 赤星一吾「うーん……殺動物事件?」

 ダンディジョージ「人間だって動物だよ。ああ、因みに私も大広間からは

          一歩も出ていないよ。それじゃあね」

 赤星一吾「あ、そういえばそう……って、ジョージさん行っちゃった……

      天然だな、あの人。まあいいや、次の人」


 杉浪直輝「杉浪直輝です。ホラーや怪談が好きです」

 赤星一吾「ホラーが好き……今回のもある種ホラーかな?」

 杉浪直輝「ホラーじゃないよ。全然ホラーじゃない。あの4人が化けて出ない

      限りホラーじゃないです」

 赤星一吾「化けて出る。って!?」

 杉浪直輝「赤星さん、きっと罰当たりだから明日辺り、

      かざまるさんがからあげ持って枕元に立ちますよ」

 赤星一吾「微妙に匂いキツイし!」

 杉浪直輝「あと私は橘ナギサさんとずっと話していたのでアリバイはありますよ」

 クチナシニア「ならば杉浪直輝さんも犯人ではないですね。

        では、次の人お願いします」


 橘ナギサ「こんちわ。橘ナギサです。面白いことが大好きな高校生っすよ」

 赤星一吾「あ、君は犯人じゃないからいいよ。はい次の人――」

 橘ナギサ「ちょいちょいちょい!」

 赤星一吾「何か?」

 橘ナギサ「いやいやいや俺のターン短すぎるでしょ!」

 赤星一吾「いや、だってさっき杉浪直輝さんがアリバイを証言していたし」

 橘ナギサ「なぬっ! ……くそう、面白いことを言おうとしたのに……

      いや、ここは犯人だって言った方が面白いか……?」

 仁木クラリッサ「橘ナギサさんは犯人じゃないっぽいねー。じゃあ次の人っ」


 林道淋兎「僕は林道淋兎です。双子の弟です」

 クチナシニア「双子なのですか? もう御一方はどこなのですか?」

 ???「ここにいる」

 クチナシニア「え?」

 林道淋兎「あ、お兄ちゃんには気を付けて下さいね。愛の為なら人を殺しかね

      ませんから」

 赤星一吾「あー、うん……えっと、アリバイはありますか?」

 林道淋兎「ずっと大広間に一人でいました。それだけですね」

 仁木クラリッサ「んー、とりあず保留かな。じゃあ次の人っ」


 百世アソブ「百世アソブでっす。百の世界を遊びつくす男とは僕のこと。

       遊びと認識すればどんな世界でも行けるのが特徴でっす」

 赤星一吾「あれ? 君SNSのテンションと声のテンションに差がない」

 百世アソブ「……よく言われる」

 赤星一吾「あ、ご、ごめんね」

 百世アソブ「いいよ。気にしていないよ! ……気にしていないよ」

 クチナシニア「あー……アリバイはどうなのですか?」

 百世アソブ「僕もずっと大広間にいたよ。色々な人と話したから誰かは

       知っているんじゃないかな?」

 仁木クラリッサ「なら百世アソブさんは犯人じゃないっぽいねー。

         じゃあ次の人っ」


 冬月煉「冬月煉です。癖の強い黒髪で赤目、青いリボンで髪を結んでいる、

     というのが特長です。ちなみにIQは145です」

 赤星一吾「そのスーツかっこいいですね」

 冬月煉「ありがとうございます」

 クチナシニア「冬月煉さんはあの4人が大広間を退出した後、

        大広間から出ましたか?」

 冬月煉「私は出ていませんが……そういえば、1人だけその直前に大広間に

     入ってきた人がいたような」

 赤星一吾「その人は一体誰ですか!?」

 冬月煉「えっと……うーん……女性だった気がするんだけど、えっと……」


 碧兎「私は覚えていますよ」


 クチナシニア「え? 貴方は?」

 碧兎「私は碧兎と言います。執事をやっております」

 仁木クラリッサ「碧兎さん、誰が大広間にやってきたの?」

 碧兎「霜月はゆは様です」

 赤星一吾「はゆはさん……ってあの警察で軍人だった人か?」

 碧兎「あの方が4人の代わりに入ってきたのです。その手には確か……

    バナナを何本か持っていたような……」

 赤星一吾「バナナ……さっきも食べるって言っていたな。

      ……あ、4人が死んでいる部屋でも食べていたんだな!

      皮が落ちているし……」


 クチナシニア「……バナナ」

 仁木クラリッサ「……の皮」


 赤星一吾「……そうか! 全てがわ――」


 クチナシニア「全てが分かったのです!」

 仁木クラリッサ「アストライアーが真実を照らしたよっ!」


 赤星一吾「あ……それ、俺の決め台詞……」



 霜月はゆは「あー、やっと終わったのね……で、犯人分かったの?」

 赤星一吾「ふっふっふ。正義の星が貴様を――」


 仁木クラリッサ「犯人は――霜月はゆはさんだよっ」


 赤星一吾「ちょ、俺の台詞まだ途中……」

 霜月はゆは「……え?」

 クチナシニア「というよりも、単純な出来事だったのです」

 霜月はゆは「あの……私、本当に犯人じゃないんですけど……」

 赤星一吾「でしょうね。貴方はそう思うでしょう。

      ですがこれは――無自覚の犯行ってやつだったんですよ」

 霜月はゆは「無自覚の犯行……?」

 赤星一吾「霜月はゆはさん、貴方、バナナの皮を現場に捨てていたでしょう?」

 霜月はゆは「あ、はい。すみません。皮をバーチャル空間上でどこに捨てるのか

       分からなかったのでそこら辺に置きました」


 クチナシニア「その皮を――針禰津澪さんが踏んで滑って転んだのですよ」

 仁木クラリッサ「その衝撃で針が吹き飛び、かざまるさん、カオカクシさん、

         ウサギンさんに刺さった――で、その衝撃で回ったかざまるさん

         の鎌が針禰津澪さんに刺さったんだよ」


 赤星一吾「つまりこの事件の犯人はきっかけを作ったバナナの皮を置いた人物――

      霜月はゆはさん、貴方なのです!」

 霜月はゆは「そんな……別に私バナナとか好きじゃないのに……

       適当に手に取ったばかりに……」

 クチナシニア「はゆはさん」

 霜月はゆは「私自首します……おまわりさんはどこですか?」

 赤星一吾「おまわりさんはあんただ」

 霜月はゆは「でも……私は取り返しのつかないことを……

       おまわりさんなんて資格は……」

 クチナシニア「そんな悩まなくていいのですよ」

 仁木クラリッサ「まあーでもみんな――


         バーチャルだから復活するけどね!」



 針禰津澪「あいったー!」

 ウサギン「ぶっさー、って! ぶっさーって刺さったわ!」

 カオカクシ「びっくりした……エキノコックス撒き散らすところだったわ……」

 かざまる「なんか被害者で加害者とか針禰津さんの扱い酷くね!」


 仁木クラリッサ「はい。ということで被害者なんていなかったんだよ」

 霜月はゆは「よかった……」

 クチナシニア「でも……今回の事件で一つ分かったことがありますね」

 赤星一吾「重要なことですよね。ニアさん、言っゃってください」

 クチナシニア「皆さん、これからは――


 ――ゴミはきちんとゴミ箱に捨てましょう」



 全員「はーい」


 仁木クラリッサ「以上っ! おしまいっ!」

 赤星一吾「しまらねえな、おい」



                   ぶいちゅうばあ殺人事件 完

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