寝込み襲来

@tajimanikusu

第1話

ガチャッ

俺は勢いよく玄関のドアを開けた。そして帰ってくるなり大声で一言「ただいまー!」と大きな声で叫ぶと、リビングの方から足音が聞こえ、続けてドアが開くと同時にアホみたいな声で「ブエノスアイレス!」と返事が返ってきた。

「な、なんて?」と俺は返事をする。

何故か二、三秒ほど待った後で先ほど同様に「ブエノスアイレス!」と大きな声が返ってきた。

うぜぇ。我が父ながらうぜぇ。しかも意味わからん。てかブエノスアイレスってなによ。

とりあえず、適当に返事をしとくか。

「あー。ハイハイプチャヘンザプチャヘンザ」

「おー!ユアプチョヘンザ!?アイムノットプチョヘンザ!」

会話が終わらん。。。なんか負けた気分になりながら、俺は一言を発した。

「はぁー。ただいま」

「うん、おかえり、今日どうだった?」

「何がよ」

「カバディの決起集会、山田楽しみにしてたじゃん。」

またこのクソ親父ボケてきやがる。おれは眉間にしわをよせながら「俺がいつカバディの決起集会行くって言ったよ。次腑抜けたこと言ったら、スリザリンにチクるからな!」

「スリザリンは嫌だ、スリザリンは嫌だ!」と、父がまたボケる。まぁこのボケは見逃すか。「さっきの話に戻るけど、高校ボチボチだったよ。部活の新入生歓迎一人も来なかったけど。」

「そっか。山田も、もう二年生になったんだもんなー。大変だったね。ご飯食べなよ。チェゲバラが愛したサムゲタン出来てるよ。」

「流れるように嘘をつくな。しまいにゃグレるぞ」

「ごめんごめん。ささ、食べて食べて」

そういうと父はリビングに移動し始めたので後をついていく。リビングに入ると食卓には明らかにカレーライスが並んでいたが何も聞かずにスルーすることにした。

早く食べて早く寝よ。



ごちそうさま。と俺が大きな声で叫ぶとどういたしまして!と返事が返ってきた。

「洗い物まとめてするからそのままでいいよ」と言われたのでありがとうと言い、そのまま洗面所でハミガキをして風呂に入って、二階にある自室に入ると同時に布団にダイブした。

疲れた。。。今日は本当に疲れた。しかし何故だ何故誰も映画研究会(洋画専門)に見向きもしてくれないんだ。俺か俺が悪いのか!ええい誰にぶつければいいんだこのイライラ!と頭の中で呟いてるだけでは飽き足らず布団から立って、喰らえ俺のデンプシーロールといいながらデンプシーロールをエアで10分する事にした。

シュッ、シュッ、飽きた。

10秒で飽きた。何がおもろいんこれ。だから始もボクシングやめたのかなと、思いながら布団に再びダイブした。

寝ようこのまま、寝て起きたら明日も勧誘を頑張ろうと思いながら瞼を閉じるとすぐにレム睡眠に移行した。



眠りに落ち何時間がたっただろうか。ガサゴソガサゴソ物音と同時に小声で「こいつアホそうじゃね。」

「確かに確かに。」

「でも正直アホの方が使いやすいからなんでもいんじゃね。」

「犬とハサミは使いようってゆうもんなw」

「なんか違う気がするがまぁいいや。早く計画を進めよう」

「イーッ!」

「今なんかショッカーいなかった?

モノマネのクオリティ高いな。ちょっ誰がやったん?もう一回やってよもう少し大きな声で!」

「イィーーッ!」

おおー!と大きな歓声が起きた。


うるさいな。なんかやかましかったので片目を少し開けやんわり周りを確認してみたが何もなかったので、再び寝る事にした。

「夢か」

グゥゥーzzz


「あぶな」

「それ、さっさと本当に計画を始めよう」

「よし!」

フゥーッと小さく息を吐き

「目覚めよ勇者!、目覚めよ勇者!」







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