まるでそんな声が聞こえる気がする、あまりにも青臭いやりとり。ひょんなことで小説投稿サイトで優越を競うこととなった学生どうしの物語です。Web小説って最序盤の大喜利勝負なとこがありますが、私の感想をはっきり言いましょう、この作品はスロースターターです。中盤の、ある大人のキャラクターが出てきてから、私は一気に引き込まれました。物語が進むにつれ畳み掛けるように面白くなります。そこまでは読んでみてもソンはないと思いますよ。最後に、一言紹介の文言が強すぎましたらすみません。
一冊の創作ハウツー本から、物語を紡ぎ出すことになった少年少女の群像劇です。主人公とヒロインの意気投合から始まる……かと思いきや、まずハウツー本への評価からして正反対。性格も合うとは言えず。凸凹どころか、かみ合うところもない。けれど、そこから始まるのが二人の物語であり、二人が作る物語です。
そう言えば、創作活動とはこのような感じだったな、と思い出させてくれる作品です。その達筆にも、更に物語展開にも感動!キャラたちも各々に華麗に動き、何よりも巧みに描かれています。私はこの作品と出会えて僥倖でした。