第11話:リリカvsスワン

 Aブロック準決勝ラースvsカルラの試合が終わり、Bブロック準決勝リリカvsスワンの試合が始まろうとしていた。



 闘技場中央にリリカとスワンが対峙し、アリスが毎度同じくルールを行なっていた。


『ルール説明は以上です。2人とも用意は宜しいですか?』


『はい!!準備万端です。』


『アリス先生この後デートに……。』


『観戦席の皆さん!!2人とも準備を終えたのでこれから開始します!!』


『アリス先生ー。無視をしないでください……。』


 闘技場内のざわめきが徐々に静まり返りアリスの掲げた腕へと視点が注がれる。ついに、切って落とされた!!


『試合開始!!』


 Bブロック第1試合リリカvsリリス戦で見せた《身》と《気》の同時発動をリリカは即座に発動させ自身の手が炎の拳に包まれた。


『出し惜しみはなしです、スワンくん!!』


『いいでしょう。リリカさんに免じて私も本気を出します。!!パーフェクトアンサー!!』


 リリカは間合いを図り戦闘態勢に入る。リリカvsリリス戦とは違い、炎ので作り出した手を合わせ直径1メートル程の炎弾が連続的に放出された。


『おっと、はっと、危ない、危ない。1回戦でも見せてもらいましたが性格に似合わず攻撃的ですね、リリカさん。』


『戦いに性格は関係ありません!! それよりもあなたのパーフェクトアンサーは防御時に能力が発動しないことが弱点です!!』


 リリカは再び炎弾を放出させるが難なく避けられる。あろうことか、ゼロ距離まで接近され拳を叩き込まれる。



『グハァ、ハァハァハァ……。』


『どうですかリリカさん。私の連続コンボに惚れましたか。どうですかこの試合の後デー……。』


『お断りです!!』


 戦術を変え1回戦同様、《身》と《気》同時発動状態で炎拳を作りリリカは接近する。


『接近戦ならどうですか!!フン!! ハァァァ!!』


『グハァ……。』


『やはりスワンくんは接近戦が苦手ですね。今度はこれ!! ハァ、ホィィィ!!』


『き…き…き…気持ちいい……。』


『え!?!? 気持ちいい!?!?』


『もっと攻撃したください!!!!』


 リリカの表情が青ざめ《身》と《気》を解き後方へと下がっていく。


『こ…こ…攻撃が効いてないの!?!?』


『効いていますよ、リリカさん。ただ、少女に攻撃されていると思い思わず声に出してしまって……。』


『き…気持ち…悪いです!!!!』


『その誹謗中傷もまた、私のご褒美……。』


『な…何で攻撃されて嬉しいんですか!!変態!!』


『う……ん。とてもいい響き。』


『これで終わらせます!!』


 リリカはフルポゼビリティーを発動させ自身を炎とかした。スワンに向け攻撃態勢に入った。


『流石にこれは受けきれませんよね!!』


 スワンは体をグニュっと折り曲げ回避する。

『流石にそれを受けきるバカはいませんよ。リリカさん、どんどん攻撃してきて下さい!!』


『スワンさん、おちょくらないでくださーい!』


 その後もリリカの攻撃は続けられたが等々神素が切れて膝まずいた。


『リリカさん、降参して下さい。私もあなたを好きで攻撃している訳ではありません。』


『降参するくらいなら、攻撃された方がマシです!!』


『リリカさんのその心意気、しかと次の試合で受け継がせたいただきます。』


 スワンはリリカの背後へ回り込み首元にチョップをして気絶させた。そっとスワンがリリカの体を支えアリスに勝敗確認を促した。


『ええ……リリカさんの気絶によりスワンくんの勝利です!!!!』


 Bブロック第2試合で見せた一番の大歓声とは打って変わって数人はどの歓声しか湧かなかった。


『ええ……そんな……勝利したのに……。』


 観戦席のラースとエルドが気絶しているリリカの元へ駆けつける。


『リリカ、しっかりしろ!!』


『ラーちゃん、負けちゃった……。』


『リリカ、懸命だったぞ!!』


『ありがとう、エルドさん。』


『エルド、一回戦と同じように医療室にリリカを連れって行ってもらえるか。』


『了解した。次のラースvsカムイの試合、頑張れよ!!』


『おう!!リリカの分も頑張るつもりだ!!』


 そうして、リリカとエルドは医療室へと歩いていった。そして、次や試合はいよいよ、カムイとの運命の対決である。


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 ご閲覧ありがとうございます。他の小説を書きすぎて時間がありませんでした。よければブクマや感想もよろしくお願いします^_^





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【失墜のGODEESS】 ビスケ @BISUKE0527

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