小説と詩のあわいにすむ響き

静かに踊るような文体でうたわれる物語は、どこか空虚で冬空のような感傷が感じられました。

すべてが「貴女が欲しい」に輻輳していく主人公の言葉は静かな狂気と正気の際に立つ心象がうかがえます。

主人公の心に彼女の姿は刻まれましたが、人目にさらされない彼女の小説に主人公が描かれたのはきっと確かなのだとおもいました。

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