前世の記憶や因縁に翻弄させ、周囲から心無い言葉で責められる主人公たち。来世への執念にとらわれ、執着する者たち。そうした様々に絡み合う人間関係の中で、主人公たちが成長していく様子に胸を打たれます。ドキドキハラハラが連続の、輪廻転生を巡る人間ドラマ。読んでいくうちに、主人公たちを応援したくなる作品です!
何ということでしょう。ついにこの人が運命の輪に関する小説を掲載!家族と愛が勝つか、運命の輪にとらわれるのか!その結末は自分の目で確かめろ!
虐げられる痛み。冷たい目線。 そして、禁忌的な色情と自己嫌悪。 ダウナーな雰囲気の漂う作品ですが、そのダークさを伝える文章力はできています。 決して口にも行動にも出してはいけないこの双子同士の情は、いまの時点で呪縛の糸であるように読めます。どうあがいても朝斗はこの輪廻の糸に首を締められています。 この作品に添えられた言葉。「前世の記憶という名の呪縛から、足掻き脱出せよ」 そう、まさにどう脱出するか。 そして呪縛は真にして良い「絆」へと変わるのか。 期待の大きい作品です。