祖母が亡くなったとき、看護師さんに今はまだ意識だけはここにいるから、一杯声をかけてあげてください、と言われたのを思い出しました。 でも、やっぱり死ぬ人にとって、その事に答えられないのはとっても辛いことかなぁ、と考えさせられました。 この主人公はまだ幼く、もっと生きたかったという未練があったから、悲しいお話なったんだな、とか、状況で何を考えるのか変わってくるのかな、とか、一杯考えさせられました。
全体的に考えさせられる短編です。生とはなにか死とはなにか…それは今を生きる私達には分かり得ない事です。分かり得ないことだからこそ死が恐ろしく感じる。死ぬときになって「死ぬのが怖くない」という感情は現実には起こらないはずです。多くのこのような話は死を恐れなかった的な感じで終えるのが多いと私は感じますが、この作品はそれとは逆でリアルに描写されていると思います。
これ、作者さん一回死んだんじゃないっすかね······? 死ぬ間際の少年が語り部なのがなんかもう、ね?5分程度で読める中に、「ああ、なるほど、たしかにな······🤔」となれるたった一言と、それを囲む少年の語りが、とても、良い、と、思いました(語彙力)。