外伝は竜と人の謎を紡ぐ、力強い詩のように感じられました。
一つ一つの文章にこれから起こるであろう、出来事の不穏なイメージが込められているような気がしました。
強い魂をもつ少年は周りのものに一切溶け込めず、怒りを募らせくすぶっているように思えます。
こんな狭い港町では収まり切れない、苛立ちを感じました。
この少年がここから飛び出して、第二部へと入って行くのかは分かりませんが、必ず何かしら結びつきがあるかと思いますので、どうなるか見守っていきたいと思います(・v・)
作者からの返信
ですです! 冒頭というか前半は、吟遊詩人の語りみたいなものをイメージしてました。ちょっとした、予告編のような幕間ですね……。
そうなのです。幼少時に人らしく生きるすべを奪われた少年は、忘れてしまったにもかかわらず、育ててくれた魔物を排した竜族に対して不穏な憤りを抱き続けているようです。彼が憧れ目指したものが、海。その先に辿り着いたものについては、それほど引っ張らずに出てきます。
すれ違いが悲劇をもたらす第二部、重たい話になりますが、見守っていただけますと嬉しいです^ ^
吟遊詩人はとりん。
海と魔は近しいんだなぁ。海底には光も届かない。それは無尽蔵の闇の象徴。と同時に生命の起源でもあるということを考えあわせると、そもそも生と魔が近しいんだな。
作者からの返信
たぶんこれ、高校生の頃に書いた文章でほぼ当時のままなんですよね。何の影響だったか覚えてませんが、詩と小説の中間くらいのものが好きでした。今もか。
海は混沌であり、海は人類を表す。っていうのは聖書の表現だったりしますが、海イコール混沌はソードワールドの舞台アレクラスト大陸の考え方で、混沌の神(死の神)ミルリーフが海の神だったんですよね。
たぶんその辺の概念と感覚が混じり合って、羽鳥ワールドにおける海は混沌、魔、死に近い(よって人族とも親和性が高い)という位置付けになったんだと思います。たぶん。(笑)
(竜クロの冥海神もこの概念を踏襲していて、なので魔獣召喚の権能や、冥界への権能、魔の側につくことで混沌の性質を付された……といった部分に反映されております。ただ、羽鳥ワールドにおいて水は秩序を孕んでもおり、それゆえに二面性を持っていたり、ですね。)