白井京月・詩集

どこまでも、どこまでも

どこまでも資本主義　*16

どこまでも雇用主義　*17

どこまでも、どこまでも、どこまでも

抗うなんて自慰行為　*18

それでも抗う示威行為　*19

そうさ、日本は戦争中

毎年、自殺者３万人

彼らはみんな戦死者さ

ビジネスマンは、みな戦士

そうさ、世界も戦争中

それでも戦死者多いのは

自殺大国と言われるのは

どうしてなのかも明白なのだが

口に出したら非国民

待ってましたの窓際族

起業、起業と騒ぐのは

落ちこぼれの自慰行為

まあ、誰も見たくはない

それでも、商売は上手く行く

ビルダーバーガー　*20

ハンバーガー

私は小道を歩くのさ

小道ちゃんとは会えないけれど

あの日の思い出忘れない

ある人が言っていた

感受性と分析力のある人は

日本社会に適応しにくいとね

まあ、そんなものさ

ベクトルを合わせる気なんてないよ

私は冷徹に分析する

私は冷徹に観察する

*16 資本主義：定義は多数あり、学者間での諍いが絶えない。その論争は政争でもあり、国際政治の主戦場であるとも言える。

*17　雇用主義：雇用制度を中心とした経済システム。筆者の造語か。

*18　自慰行為：マスターベーション、オナニーに同じ。

*19　示威行為：威力、勢力を示すための行為。